-
射界
2019年9月9日号 射界
2019年9月23日
古典『孟子』にある言葉として「智恵ありと雖(いえど)も、勢いに乗ずるに如(し)かず」がある。素晴らしい知恵を発揮して戦うのも大事だが、時の勢いに乗る相手の強さには叶わない。物事を成功させるには勢いに乗って戦うのも大切…と〝勢い〟が秘めたエネルギーの偉大さを教えている。
▲〝勢い〟を重視するのは孟子だけに限らない。広く読まれている孫子の『兵法』にも語られている。戦い上手であるには、まず勢いに乗ることを重視する。一人ひとりの働きに過度の期待をかけないよう心掛け、組織全体を結集したパワーを一糸乱れることなく統率し、実力以上の力量発揮となれば、それが偉大な流れとなって予想外の〝勢い〟をつくり出す。
▲戦い上手を実現するには、作戦の巧みさは言うまでもなく勝利へと導く〝勢い〟を重視し、スタッフ一人ひとりの働きに過度の期待をかけないことも大事。〝勢い〟に乗ればスタッフは、坂道を転げ落ちる石のように自ら加速し〝勢い〟を付け大きなパワーを演出する。〝勢い〟がないと持てる力すら発揮できず、その違いを思い知らされることになるだろう。
▲では、どうすればチーム全体に〝勢い〟を付けられるか。まず、リーダー自身が自信に満ちた明るい表情で、当面の目標を示して勝ち癖を付けることだ。一つひとつを確実に勝利していけば、全体の動きに弾みがつく。これが〝勢い〟となって大きなエネルギーに成長する。リーダーが率先して心掛ければスタッフはそれに倣う。いつか、それが〝勢い〟に育つ。
この記事へのコメント
-
-
-
-
「射界」の 月別記事一覧
-
「射界」の新着記事
-
物流メルマガ