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    第61回:ファーマーズマーケットブームから考える

    2010年6月22日

     
     
     

     ファーマーズマーケットと呼ばれる「農産物の直売所」が全国で隆盛を極めている。既にその数は2000を超えるが、出店が爆発的に広まったのはここ数年の間に過ぎない。地元の農家が直接、野菜や果物を店頭に持ち込んで売るこのシステムは 「地産地消」ブームにも合致して、大変な支持を得ている。しかしながらどうだろう、このファーマーズマーケットが普及した事で実はある問題が噴出しつつある。


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     考えてみて欲しい。ファーマーズマーケットの数は急速に広がっているとはいえ、実際は、野菜を食べる人の数(つまり胃袋の数)が増えている訳でもなく、野菜を生産する農地(農家の数)が拡大している訳でもない。つまり中間の流通が変化しているだけなのだ。これまでは市場に集められていた野菜が単に地元のファーマーズマーケットに運び込まれているに過ぎない。確かに「地産地消」(地元で作ったものは地元で食べる)という発想は美しいが、地域で作られる農産物が地域で消費される事が進めば、都市部にとっては高品質の食糧そのものの入手がどんどん難しくなる。
     都会に住む者は、これまでの生活において安価な農産物を何不自由なく入手できていた事の裏には、地方の農村の負担があった事に気付く事になるだろう。これまで「食料」という農村で生産されたの資源は一旦中央に集められ適正に再分配される事で誰でも入手ができた、しかしながらその資源が地方のレベルで分配を始めたらどうなるのだろうか?少なくとも都会では、今までの価格でそれを入手するのは困難だろうし、高品位な品を手に入れるには、それなりの負担を強いられる事になる。
     農産物をきっかけとした、都市と地方の再編が始まると私は考えている。一極集中の終焉は食糧流通から始まるかもしれない。
    (株式会社船井総合研究所・楠元武久)
    ☆船井総研が運営する環境ビジネス情報サイト「eco-webnet.com
    ※記事は09年05月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

     
     
     
     
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    本コーナーでは、船井総合研究所 環境ビジネスコンサルティンググループによる リレー連載を掲載します。

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