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    紀文フレッシュシステム「品質重視したきめ細かなサービス」

    2009年4月21日

     
     
     

     紀文フレッシュシステム(志氣透社長、東京都大田区)は紀文食品の子会社として全国にチルド物流ネットワークを築き、高度なロジスティクスを提供している。
     売り上げ全体に占める親会社の割合は35%で、外販65%と外販比率が高くなっている。ここ2、3年で外販が増えてきたという。


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    志氣社長(左)と本多取締役
     「物流企業にとって大切なのは品質」と志氣社長は強調する。「物流品質が上がればコストも下がる。品質向上の取り組みは、負担が増えるよりも得することのほうが多い」と同社長。たとえば誤配送が発生した場合、再配送や事後処理など有形無形のコストがかかる。こうした無駄なコストは品質向上を進めることで解消される。全体観で考えれば、品質向上の努力はコスト削減につながる。
     この「品質は基本」を重視し、3PL企業として外販拡大を図ってきた同社。その強みは荷主メーカーの気持ちを大切にする点にもあるようだ。
     物流企画開発部長として営業部門の中核を担う本多範光取締役は言う。「営業対象は基本的にメーカー。親会社が食品メーカーなので、メーカーの気持ちが理解しやすい」。今後は各地方の食品メーカーと物流サービスを構築したい考えだ。
     「いい製品を製造しているメーカーでも、東京までの配送ルートはあっても、その先の細かい配送は分からないこともある」(同)。同社の構築した幹線ネットワークときめ細かな配送ネットワークを生かして、各地の食品メーカーとの共同配送や納品代行なども考えている。
     志氣社長は百貨店の統合や環境問題で「今年は納品代行のターニングポイントになる」と見ている。メーカーと百貨店をつなぐ流通チャネルを持つ同社は、「都内の百貨店全店に商品を開店前に届けられるシステムを持っている。これが強みになる」という。
     同業者との競争も考えられるが「物流はお互いが競争相手でありつつも、協力しあう関係でもある」(同)。CO2削減のために協力して物流効率化を図る方向も考えている。
     また品質向上の一つで、昨年から同社が開発したICタグ付きカゴ台車の実運用を開始している。これは百貨店への納入で使用するカゴ台車をICタグで管理するシステム。カゴ台車の紛失防止や管理が簡単にできる。同社の改善班が発案したもので現在、特許出願中だ。カゴ台車のトレーサビリティーが構築できたことで、作業効率向上と品質向上につながり、顧客からも評価を得た。
     「現場でちょっと困っていることがあれば、そこにこそヒントがある」と同社長。このICタグ付きカゴ台車も現場での管理が難しいという悩みから生まれた。「仕組みは単純。だからこそ、どこでも使えるシステムになる」と話す。
     同システムは販売もする予定で「量販店のセンターなどは導入しやすいと思う。いろんな会社で使っていただければ、もっと効率化できるはず」と訴える。(千葉由之記者)

     
     
     
     
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