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    クレド 「バッテリーは消耗品ではない」再生事業を展開

    2009年2月20日

     
     
     

     コスト削減策に真剣に取り組むべき時である今、有効なのは「使えるものは捨てずにもう一度使う」という姿勢だ。
    たとえば、約5年に1度買い替えるフォークリフトのバッテリーはひとつ100万円程度。台数分のこの費用を削減することができたら、大きなコストメリットが得られるであろう。


     これを実現するのが「再生バッテリー.com」を運営するクレド(東京都中野区)のバッテリー再生技術だ。同社の東谷紀孝社長は、「バッテリーは消耗品ではない」とし、「廃棄やリサイクルにまわすのではなく、バッテリーの『リユース』を提案したい」と意気込む。
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    東谷社長
     バッテリー再生の技術や装置を手がける企業は同社の他にも存在し、バッテリーの性能低下の原因となる結晶「サルフェーション」を「パルス」という電流によって除去する技術が知られている。しかし、同社長は、「鉛が電極から剥がれ落ちて電解液に溶け出してしまい、電極がうまく機能しなくなる」と説明。実際、再生はしたものの、性能が十分に戻っておらず、実務に使えなかった―というケースも頻発しているという。
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    サルフェーションを除去
     同社がフェニックス(札幌市豊平区)と開発した技術は、パルスでサルフェーションを除去した後に、独自開発の「賦活形成剤」を用いて液中に溶け出した鉛を再生。不要なサルフェーションだけを取り除くことができる仕組みだ。充電技術も新たに開発し、高い蓄電能力の確保を実現している。同社長は、「新品同様というわけにはいかないが、75%以上の性能は確保できる」とした上で、「(バッテリーの)『延命』ではなく『再使用』を目指している」と話す。
     また、全てのバッテリーについて再生品質をチェックする「放電テスト」を行ってから納品する。これにより、「今まで納品したものに関して、『使えない』などといったクレームは一件も発生していない」という。技術への自信の証しとして、「2年間保証」も付けている。
     料金は「(バッテリーの)型番にもよるが、1個40万円から」。同社もしくは全国の提携工場での作業となり、運搬にかかる送料が別途必要となる。かかる日数は約10日。
     なお、同社長がゆくゆく目指すのは、「(事業者が保有する)バッテリーのマネジメント」だ。「どのバッテリーをどのタイミングで再生を行えば効率が良いか。お客さまが持つバッテリーの全般的な管理を担っていきたい。再生をかけるにも、消耗しきってしまう前にご依頼をいただいたほうが高い性能で再生できる。管理次第では再々生、再々々生も可能だ」。
     大きなコストメリットが得られる同技術だが、環境面でもプラスが大きい。廃棄やリサイクルの場合、分解した材料の破砕や洗浄、精錬に加えて新たなバッテリーを製造する過程でCO2が発生するが、再生の場合は運搬時と電力使用時のみ。ある試算では、リサイクルに出す場合と比べて、再生バッテリー一個あたりのCO2削減量は267.86kg―CO2だったという。「再生バッテリーを使うことで、環境に貢献している企業というイメージづくりにも役立つ」(同社長)。
     なお、同事業は中小企業基盤整備機構の「新連携」事業にも認定されている。
     詳細は同社HP、http://credo-web.com/

     
     
     
     
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