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    旭化成ケミカルズ「物流パートナーと安全・環境追求」

    2009年6月18日

     
     
     

     旭化成ケミカルズは旭化成グループの化学事業会社として、石油化学、合成樹脂製品などを提供している。その中核が神奈川県川崎市にある川崎製造所だ。物流はすべて物流会社へ委託しており、物流業者と協力して、環境保全と安全衛生に配慮した物流を構築している。


     環境安全部環境担当総括の片山茂樹氏は物流について、「お客様に製品を届けるまでが荷主の責任なので、輸送中に事故を起こさないことが第一条件」と強調する。
     安全と環境の実現には、物流会社との協力が重要だ。同氏は、2月に開かれた「かながわエコドライブフォーラム2009(かながわエコドライブ推進協議会主催)」で、荷主側の事例発表として、物流業者を物流パートナーと呼び、情報共有を図る取り組みを話した。
     そうした同社の取り組みは広範囲にわたる。まず、委託物流会社と開催する物流安全大会では、トラブル発生状況の解析、事故事例の解析などを実施し、物流安全診断や査察も行う。
     また、社内の安全協議会に陸運専門部会、海運専門部会など輸送モード別の部会を設け、情報共有を推進。陸運専門部会では業務委託している物流会社の経営者クラスが集まり、法令改正の情報や事業者の事例発表などで情報を共有する。
     6社が参加している陸運部会は、フォークリフトの積み下ろし作業のルールの見直しや、構内を走行する際の交通ルールの見直しなど、労働安全に対する取り組みを徹底。さらに、物流会社からは毎月100件のヒヤリハット情報があげられ、包装出荷業務を含めた物流現場での安全策が改善され続けている。
     エコドライブについては、地元の川崎市が推進を始めた3年前から取り組む。「ふんわりアクセル」など「エコドライブ10」に基づいた運転を要請したが、「要請前から物流会社では、すでに実施していたようだ」と片山氏。さらに、エコドライブ管理システム(EMS)の導入による省エネ率向上、デジタコを活用した省エネ運転の向上、グリーン経営認証取得、社内エコドライブ講習会の実施、個人別燃費管理などの取り組みも、要請前から委託物流会社では行われていたという。
     構内には物流以外に工事関係など様々な車両が出入りするが、「他の業種よりも物流会社、運送会社のエコドライブのルールが徹底されている」(同)と評価する。
     環境対策であるエコドライブは「安全運転にも直結しており、事故防止に有効である」と片山氏。「さらなる普及には荷主の意識向上も必要」とする。
     同社の環境対策は、幅広い視点から取り組まれており、鉄道輸送へのモーダルシフトも推進し、エコレールマークの取り組み企業認定を取得している。輸送ロットサイズの大型化や輸送距離短縮化、ユーザーへの直送化や倉前輸送による保管時の省エネ推進なども実施。樹脂輸送でのフレコン化、バルク輸送化の促進など、通い容器活用による包装器材の廃棄物削減にも取り組んでいる。(千葉由之記者)

     
     
     
     
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