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    カネダ「製造スケジュールに合わせた納品を厳守」

    2009年8月19日

     
     
     

     東京・浅草橋で、油問屋として明治38年に創業したカネダ(金田達明社長)は、国内トップクラスの優良企業・数十社をはじめ、1500社以上の顧客を有する専門商社。社内事業は食品・油糧、医薬品、化粧品、化学品・添加剤、塗料・コーティング・インキ、燃料・潤滑油、産業プロセスマテリアル、エアゾールと幅広く、顧客のグローバル化に伴い国際化も進んでいる。


     「我々商社は、まずは取引先が製品を作るための原材料を納めることが仕事。そして、出来上がった製品を運ぶために必要な物流必需品も要望に応じて探したり、企画したりすることも重要」と話すのは、産業プロセスマテリアル部マネージャーの原田博之氏。同社の売り上げの約9割は商社活動として仕入れ・卸の販売業、1割程度は東京・深川にある自社工場に原材料を入れ、取引先のオーダーに従い、加工作業を行ってから納品している。
     「取り扱いの基本は油。大きくは、天然ものと石油化学ものに分けられる。ほとんどは顧客先へ直納するが、加工や品質管理が必要な場合は自社工場や倉庫を通す。多品目あるが、ここからの出荷は毎日2tトラックで5─6台分程度で、実運送は協力運送事業者に委託している。外部の委託工場から出荷する場合は路線便を使うこともある」と説明。また、売上高の1割程度を占める流動パラフィンは、自社車両のタンクローリー3─4台が、東京─九州間や東京─宇都宮間など、週に数往復、定期便で走るという。
     「昔は、油と一緒に藍などの染料を売り始めたことから、石油化学ものも扱うようになった。精密機器の部品を洗う洗浄液なども扱っている。ホコリやチリを嫌う部品などの洗浄に使うのだが、洗浄後そのまま個別包装するためのシステムや電子包材も必要になるので、パッケージも企画し、必要材を納品する」とし、「この包材や製品を運ぶためのコンテナ、パレットなどを製品ごとに提案し、納めるのが我々の部署の仕事」と話す。
     さらに、「サービス的な面などで売り上げに影響を与える製品物流と違い、まだお金を生み出さない、製品にする前段階での物流なので、なおさらコストは抑えなくてはならない。梱包材をより軽くしたり、折り畳み式リターナル箱を荷主に提案するなど工夫を重ねている。一方、物流で一番の問題となるのは納品日時の厳守。製造スケジュールに合わせてのピンポイントタイミング納入を要請されることが多い」と指摘。「万一、納入が遅れれば、製造ラインが動かせないことによる損失、ベストタイミングで製品を売り出せない損失など、大きな問題に広がってしまう。コストを抑えられる帰り便の情報など、日頃から多数の情報を集めているが、納品タイミングに合うものはなかなかない」とも述べる。
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    原田マネージャー
     原田マネージャーは、「荷主である取引先に安心・安全に届けられる包装物流が不可欠だが、少しでも資源の消耗や負担を減らせられる提案をしていきたい」と語る。(小澤裕記者)

     
     
     
     
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