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    三和シヤッター工業「協力会社と情報共有、環境貢献も追求」

    2009年8月26日

     
     
     

     シャッター・ドア製品大手の三和シヤッター工業(東京都板橋区)。物流センターや倉庫で同社の製品を見かけることは多い。ほとんどが受注生産という同社製品は、国内8か所(札幌、秋田、足利、太田、静岡、岐阜、広島、九州)の工場で作られ、全国で1日あたり約300台のトラックで顧客の元へと届けられている。


    「受注から設計、生産、取付工事にいたるまでの『バリューチェーン』の一部として物流が存在している」(生産事業本部製造技術部の堀内修部長)という同社の物流は単純なものではない。「工場から現場への直送を基本」とするため、「積載効率を高められないのが課題。また、(シャッターやドアの納品先となる)工事現場は時間指定が厳しい。たとえば同じ日に2か所へ出荷する場合、どちらの現場も9時と指定されれば、2台走らせざるを得ない」。「一点もの」、しかも大型製品を生産しているための悩みだ。
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    大型製品が多い同社のシャッター製品
     生産・輸送の効率化を図る上でカギとなるのが、同社の独自システム「簡易配車インターフェース」。搬入(納品)日から逆算して生産の優先順位を決定し、出来上がった後の配車割りまでを自動的に計算する。情報はWeb上で共有され、営業マンが発注後に「納期はいつか」を自分のPCで確認することも可能だという。
     ドアは主に太田ドア工場(群馬県太田市)と広島工場(広島県安芸高田市)で生産し、大型の重量シャッターなどは各地の工場が生産・輸送まで受け持つ体制。協力会社は全国で8社あり、エリアと積載物で担当制を敷き、デイリーで台数を確保。それを上回る量が出る場合は傭車を活用しているという。「特殊な」荷物を扱うだけに、「長いつきあいの事業者が多い。教育にも力を入れ、1か月に1回程度、勉強会も開いている。輸送の安全はもちろん、養生や結束の仕方など、荷扱いの情報も共有している」。
     現在、物流費は工場出荷額の約7%。この割合を低くしていくことはもちろんだが、もうひとつの重点課題が「環境対策」だ。改正省エネ法の定める特定荷主に指定されているが、「年間1%というCO2削減目標は順調にクリアしてきている」。これを達成できた大きな要因が、年2回開催の「燃費コンテスト」だという。「『対前年比の削減幅』『CO2排出量の絶対値』という2つの指標で、優秀なドライバーと会社を表彰する」。一昨年から始めたが、協力会社のモチベーションの向上にもつながっているようだ。
     「ある程度取り組みが進んだからこそ、この先の達成は厳しくなってくる」とするが、モーダルシフトや梱包材の変更など、「今後の展開」も練りつつある。調達物流では、すでに通い箱の活用や、一部モーダルシフトも開始。「安全・安心・快適を提供することで社会に貢献する」という同社の「使命」を全うする上でも、一層の環境貢献をめざす。
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    堀内部長

     
     
     
     
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