Now Loading...
 
  • 運送会社

    UYFコーポレーション 「産直スーパー」オープン

    2009年10月7日

     
     
     

     軽貨物輸送をメーンに事業展開する、UYFコーポレーション(吉村重一社長、大阪市西成区)は「自ら物流を作り出す」という観点から新たな事業を開始。9月11日に産地直送スーパーのこだわり食品館「あざみ」(同阿倍野区帝塚山)をオープンさせた。産直の食品鮮度とお買い得な廉価・安心などを明確に打ち出し、生産者の「顔が見える」をコンセプトに店舗展開を目指し、それに伴って新たに物流を創り出す考えだ。


    uyf2.jpg
     同社は8年前に創業し、軽貨物自動車や1t車、2t車などの小型車を中心に郵便や航空便、一般貨物と3部門の事業で構成。多角的な経営を展開し、関東や中部地域にも拠点を構える。グループ会社を含め数百台を稼働させるまでに成長させ、その手腕を大いに発揮してきた。
     だが、昨年の急激な景気悪化で同社にも例外なくその波が襲ってきたという。打開策として新たな顧客確保に取り組むが、樋谷羽津美専務は「既存の顧客だけで何とかしようと考えても、全体の物量が減少する中でそれでは難しい。食品輸送事業の新たな参入でも現在の市場では運賃価格だけの競争となり厳しい。それならいっそ、物流を生み出そうと考えた」と、新事業の立ち上げを決意した。
     産直というスーパー運営に着手した経緯について吉村社長は、「地方の道の駅などでその地域の特産物が販売されているのを見たが、人が集まり好評だった。それならばそのままの形態で都心でもできないか、という発想で開始した」と説明。
     事業の開始にあたって農家や仕入れ先との交渉が必要となる。「小売りのシステム構築に四苦八苦したが、多くの方からアドバイスとノウハウを頂き開店までこぎつけた。また、生産者の信用を得るため先にデポを構えたのもよかった。居抜きでいい物件があり、その分、削減できたコストを商品価格に反映したい」と話す。
     産直スーパーでは、農産物をはじめ鮮魚や畜産品などを扱っていく考えで、運営は同社グループ会社である日軽ロジテスが務め、同社はそこで発生する物流と宅配を担当する。
     高齢者が多い地域性にターゲットを絞ったのもポイント。商品を3000円以上(9月現在予定)購入した場合、1km圏内までは顧客宅まで配達するサービスを行うという。同社の宅配のノウハウを生かしつつ、「貨物を稼働させるだけでなく、お客様の顔が見える販売を行うことで、御用聞きのようなサービスにもつなげていきたい」(吉村社長)と構想。宅配は10月1日に開始し、軽自動車とバイク便で対応する。
     産直スーパーの新たな展開で、オープン初日は朝から行列ができるほど大好評で、多くの人が集まり賑わいを見せた。樋谷専務は「流通を生み出すことが目的で手掛けた。よい商品をより安く提供すると共に、トラックを有効に活用したい」と語り、吉村社長は「採算見込みはトントンだが、まずはこの店舗で基盤を築き上げていく。ネット販売を加味しながら進め、あらゆるチャンネルを持ち店舗を広げていきたい」と、スーパー事業を皮きりに物流の販路拡大につなげていく考えだ。
     同スーパーでは、産直食品の販売だけでなく、定期的にマグロの解体ショーなどの様々なイベントも行われている。
    uyf3.jpg
    吉村社長

     
     
     
     
  •  
  •  
  • 「運送会社」の 月別記事一覧

     
  • 運送会社」の新着記事

  • 物流メルマガ

    ご登録受付中 (無料)

    毎週火曜に最新ニュースをお届け!!

    ≫ メルマガ配信先の変更・解除はこちら