Now Loading...
 
  • 運送会社

    山定物流 内田社長の秘策 営業マン育てるには「分社化」

    2011年10月14日

     
     
     

     中小・零細の運送事業者ではこれまで、営業マンの育成は難しいと言われてきた。事業拡大に営業は不可欠と言われながらも、業界ではなかなか浸透してこなかった。たとえ営業マンを置いたとしても、「すぐに結果が出ず、管理費コストがかさみやむなく撤退した」という声が多く、途中で頓挫するケースが圧倒的に多かった。
     埼玉県の事業者もそうした中の1社で、営業マンを置いたが結果は芳しくなかった。しかし、試行錯誤を繰り返しながらもいまでは、営業マンの意識は明らかに変わり、手ごたえを感じている。


    0920-3.jpg
     山定物流(内田定亜喜社長、埼玉県朝霞市)が営業マンを雇用したのは3年前。既存荷主だけでなく、新規荷主を開拓するためだった。しかし、当初こそ積極的な営業を行っていたものの、徐々に尻つぼみとなる。
     内田社長は、「山定物流の営業として動くと、どうしても既存荷主にとらわれてしまい、新規開拓で消極的になっていた」と振り返る。同社長によると、営業マンは飛び込み営業などでは、すぐに結果が出ないことから、既存荷主を回り、仕事を増やしてもらうほうが手っ取り早く結果に結びつくので、どうしてもその枠から抜け出せないという。
     「例えば、車を遊ばせないことを優先するため、自社の車両状況によって、自然と営業活動に制約が掛かってしまっていた」と指摘する。自社の車両を優先に考えるため、営業といっても、配車マンのフォローに過ぎなかったという。
     結果を重視する歩合制を導入したが、既存荷主が相手で、明確な数字が見えてこなかった。実質営業マンとして機能せず、必要性がなくなってきたという。
     試行錯誤を続けながらも、なかなか結果が出ないため、「営業マンの廃止も検討した」という同社長だが、このままただ廃止するのは本意ではなく、営業として機能させるために、どうすればいいかを考えた結果、営業部門を独立することを決めた。昨年8月に新会社を設立、スタッフ2人でスタートを切った。
     「分社化したといっても、これまでの延長では意味がない」ということから、分社化するにあたり、一つの約束事を決めた。それが、「無責任な営業をすること」だった。これまで、自社の車両を埋めることを優先に考えるため、営業に制約が掛かっていたが、そのしがらみを払うため、自社の車両も無視した営業を行うことを約束させたのだ。「山定物流ができなければ、他社に任せればいいというスタンスで動けば、もっと営業として機能するはず」と指摘する。
     結果は同社長の予想を超えるものだった。営業マンの意識が大きく変わった。営業として独立したために、明確な数字が追えるようになったことで、売り上げ目標をあいまいではなく、しっかりと立てることができるようになった。そのため、「毎日、日々の売り上げを管理し、その日にやらなければならないことを実践するという積極さが見えてきた」という。
     また、分社化したことで、営業だけの数字が見えた結果、「スタッフが利益主義になってきた」という。「積極的な姿勢が目立ち、社内の雰囲気も変わった」と、同社長は手ごたえを感じている。スタッフも1人増え、現在は3人体制になった。
     新会社の社長は今も内田社長が兼ねているが、設立から1年が経つ今年8月、スタッフに任せることを決めている。「今回の新会社は、首都圏エリアを担当するが、各エリアに拠点を構えていき、5年後には、5社の会社を作り、5人の社長を育てたい」と話している。
    ◎関連リンク→ 株式会社山定物流

     
     
     
     
  •  
  •  
  • 「運送会社」の 月別一覧

     
  • 運送会社」の新着記事

  • 物流メルマガ

    ご登録受付中 (無料)

    毎週火曜に最新ニュースをお届け!!

    ≫ メルマガ配信先の変更・解除はこちら