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    ミツハシ運輸梱包サービス ドライバー教育で安全確保と仕事増

    2013年4月5日

     
     
     

     独自の工夫でドライバー教育を行い、安全性向上と営業拡大を推進しているミツハシ運輸梱包サービス(三橋一郎社長、神奈川県横浜市)。三橋社長が行ったNASVAでの二度の講演も好評で、特に「方針書」と呼ばれるドライバー教育の教科書について同業者からの関心も高かった。同社の工夫と取り組み方を紹介する。


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     同社長は「運送=ドライバーである」として、学びの重要性を強調する。「安全確保は急がば回れ。市民と社員を守るために人物育成の方法が大切」という。「運送業は、本当にいいドライバーを育てようとしているかどうかが差になる」と、運転技術や安全教育の根底に、まずは人物育成がある。このため同社は「会社は社会人(物流人)教育の学校」という考えを主軸にしている。学校であれば教科書がある、として全従業員が常に持ち歩いているのが「方針書」だ。300ページの中に運送の基本や社会人としてのマナーなど、優秀なドライバーに必要な知識がまとめられている。従業員全員が「方針書」を持つことで、社内の価値観の共有化を図る。
     さらに、社員が一堂に会することが難しい運送会社で継続した指導をするため、ボイスメールを利用している。社長が毎日、ボイスメールで「方針書」の読んでほしい部分や全ドライバーへのメッセージを伝え、ドライバーが「方針書」を読み、一日の注意点などを確認する。文章で一斉配信するのとは違い、感情や言葉の重みが伝わるので、教育にも適しているという。
     また、HPにも力を入れている。定期的に社内研修や仕事の様子などを更新し、同社の魅力が伝わるようにしている。HPにはドライバーも登場させるなど、積極的に関わらせることで「自社意識」を高めて「自分が主役」という意識作りに努めている。
     同社の営業活動は、このHPのみだ。以前は営業担当者を置いていたこともあったが、契約が取れることは少なく、契約しても採算割れになるなど、必ずしもうまくいかなかった。これまで継続してきたドライバー教育によって、HPと口コミで仕事が入ってくるようになったことも、その一因としている。
     いくつかの手法を組み合わせて安全性を向上させている同社だが、「完全な安全など存在しない。あるのは危険だけ。どんな人間にも限界がある。次に打つ手を考えよ」と前向きな姿勢を見せている。

     
     
     
     
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