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運送会社
ライフテック 規模よりも質を追う
2015年6月12日
【埼玉】川口市にあるライフテック(山中貴明社長)を守るのは、山中彰会長と貴明社長の父子だ。事務所では経営方針や仕事についての議論が絶えないという。
2年前に父親から代表権を引き継いだ貴明社長は、幼いころから父親がトラックに乗る姿を見て育ったという。「中学生の頃は、会長と一緒に朝イチで積み込みに行ってから登校することもあった」と振り返る。
成人した貴明社長が運送業に携わるようになったのを機に、ドライバーを集めて営業ナンバーを取得した同社。彰会長にとって、50歳を過ぎての大転換だった。「当初は稼ぐことが最優先でドライバーの定着率も良くはなかった」というが、「会社の中身が整っていれば安定して長く働きたいドライバーが集まる」との考えのもと、社内体制の整備へと目を向けて行った。
Gマークの取得をはじめ、バックアイカメラやドラレコのいち早い導入も、その一環からだ。社内体制が整うに従って、社員の定着率は上がっていった。加えて、輸送品質も向上していく。今では、「ドライバー同士で教え合う空気がある」と、彰会長は目を細めている。
「息子が40歳になったらバトンタッチしようと考えていた」と同会長。その言葉通り2年前に社長交代を発表した。「本人に告げず、社員旅行の時に全員の前で発表した」と、サプライズを演出。しかし、貴明社長は「やっと決心したかと思ったよ」と冷静そのもの。「早く代表になって、自分の方針で経営したいと考えていた」といながらも「1年でも早く引退させたい」と、父親を気遣う。
「利益率を上げて少しでもドライバーに還元できるようにしたい」と話す貴明社長。「これからは、いかに拘束時間を短くして稼ぐかが重要。規模よりも質を追っていく」とビジョンは明確だ。そんな息子に同会長は、「まだまだ勉強が足りない」と言いながらも、頼もしさを感じている様子。
「大きな会社ではないけれど、おかげさまで社員みんなに毎年ボーナスを出せている」と自負する2人。「小さくても光るものがある、そんな会社にしたい」という会長の理想は、貴明社長にしっかりと受け継がれている。
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