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    月島倉庫・北川社長「オリジナル商品で勝負」

    2007年10月5日

     
     
     

     昨年、創業60周年を迎えた月島倉庫(北川真理子社長、東京都中央区)。
     営業倉庫事業、倉庫サブリース事業のほか、中小のパートナー企業とともに物流の一括受託を行う3PL事業「POLAR STAR(ポーラスター)」や「1個1日10円から」利用できる小口保管サービス「Day─SOKO(デイ倉庫)」などユニークな展開を見せる。来年度には江東区辰巳に大規模物流センターを新設、稼働させる予定だ。


     同社が中心となって推進する中小事業者協業の3PL事業「ポーラスター」は、これまで大手製紙会社の東北・北関東エリアの物流を引き受けていた。質の高い仕事が評価され、今年に入り、静岡にある荷主メーカー直轄の六千坪の大規模センターの運営を手掛けるようになった。
     「ポーラスターのメンバーとの信頼関係も深まり、案件受注の成果も出ている。荷主企業からもお褒めの言葉を頂いている」と着実に実績を積み上げている。
     同社の強みは、強い営業力に加え、「デイソーコ」に代表される「オリジナルな商品」を持っていること。北川社長は「失敗もあるが、他社がやっていない事業に積極的に挑戦するのが社風。他と同じ事をしても面白くない」と説明する。
     「創業者の祖父は、『倉庫の壁はねずみ色』が一般的だった時代に、いち早くきれいな白い壁の倉庫を造った」。物流物件のサブリース事業も同社が先駆けの存在だ。
     独自性を追求する姿勢は健在で、現在は東京ビッグサイトが近いという地の利を生かしたイベントアシスト・展示会物流「TSUKISO(ツキソー)隊」を立ち上げ、好評を得ている。従業員にも「物流業界だけではなく、色々な業界の人と付き合い、視野を広げてもらいたい」と要請する。
     また、同社は拠点のスクラップ&ビルドを推進。昨年、「月島倉庫を有名にしてくれた」という品川の倉庫を売却した。「42年間使用し、床や壁に従業員の汗が染み込んでいる倉庫。品川で働くことが、社内では一つのステータスになっていた。天寿をまっとうしてくれ、閉所式では感慨深いものがあった」と振り返るが、この売却資金を原資として、拠点整備を加速させている。今年1月から5月までの短期間に、倉庫や出張所など関東を中心として8か所の拠点を設けた。
     また来年度、江東区辰巳に五千坪以上の倉庫を新設する予定。夏以降の稼働で、「辰巳では、これまでの倉庫の常識を破る斬新なものにする」と明言する。
     「せっかく都内に大きな倉庫を建てるので、浅草のランドマークとなっているアサヒビールの金色のオブジェよりもすごい、観光名所になるような倉庫をめざす。倉庫にかかわり合いのない人をも引き付け、業界のイメージアップにつなげたい。だいたい案は固まっているが、具体的にはまだ言えない。ぜひ、楽しみにしていて欲しい」
     同社では現在、サブリース部門での利益が大きいが、「月島倉庫は不動産屋ではなく、倉庫屋。一般寄託が原点で、私としても『皆でワサワサやれる仕事』が好き。倉庫業が染み付いている」と倉庫事業者としての矜持を見せる。
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    【会社概要】46年6月、東京都京橋区月島(当時)で創業。現在は資本金2億円。営業倉庫面積約8万坪。従業員97人。グループに一般貨物運送の月島物流サービス、物流システムのサイマックスを抱える。昨年度の売上高は単体で70数億円、連結で100億円弱。
    ◎関連リンク→月島倉庫

     
     
     
     
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