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    「点呼」の重要性 運転者の体調不良や悩みを見抜く

    2016年11月24日

     
     
     

     乗務前及び乗務終了後のドライバーに必ず行う点呼は、トラック運送会社の義務であり、安全運行のために最も重要なことといえる。では、事業者はどのような意識で点呼を行っているのか。北海道の事業者の事例を聞いた。
     札幌市手稲区の事業者は近年、点呼時の冒頭には毎回、ドライバーに社内のルールを暗唱してもらい、その後、その日の運行で気をつけることを質問している。これに各自が答え、点呼記録簿にもその旨を記載。また、点呼執行者がドライバーの発着地と運行ルートで気をつけることを具体的に伝えており、こういった点呼を続けることで「事故が大幅に減った」と話す。
     夕張郡の事業者は「始業前点呼は、ドライバーが笑って、気持ち良く出て行ってもらうよう、他愛のない質問をしている。点呼は、その時だからこそできるコミュニケーションの機会。面談の場として捉えている」と話し、札幌市中央区の事業者は「点呼はドライバーに無事に帰ってきてもらうためにやるもの。会社が『あなたを必要としている、気にかけている』と知ってもらう機会の一つ」と考えている。


     同市手稲区の事業者は「点呼時にチェックすることをマニュアル化して、毎回細かく聞くだけでは、質の高い点呼にはならない」とし、「事故の原因を探っていくと、家庭内トラブルなどプライベート上での問題や体調不良などに行くつくことが多い。点呼時に、そのようなことを言ってくるドライバーはほとんどいないので、点呼をする側がドライバー一人ひとりの性格や疾病歴、家庭の環境といった情報を頭に入れ、普段からコミュニケーションを図り、その上で点呼を行うことが重要。日頃のコミュニケーションが活発だからこそ、『血の通った点呼』を行うことができる」と強調する。
     運送業専門コンサルタントのプロデキューブ(大阪市北区)の高柳勝二社長は「ドライバーへの指導方法で最も有効なのは会話。それに都合がいいのが点呼」と述べ、ドライバー育成の機会として会話を通じた点呼を行ってほしいと呼びかける。
     同氏は「トラックの整備が必要なように、点呼は人のメンテナンスの場。点呼執行者は各ドライバーについて、前回の点呼と違うところを探し、異常がないかしっかりと判断した上で、様々な会話をしてほしい。ドライバーが無事に帰って来る保証がないという意識で点呼にのぞめば、一人ひとりしっかり名前を呼び、顔を見て質問や細かい指示をし、『いってらっしゃい。待ってるぞ』となる。単に『気をつけて』というのではなく、『何に気をつけるか』という具体的な指示や質問を行うようになるはずだ」と話している。
     同様に「点呼はトラックドライバー育成の機会」と強調するのは、P・R・O行政書士法人(札幌市東区)の深貝亨代表。「運送会社の多くは、他社の点呼を実際に見る機会は少なく、自社の点呼の何が良く、何が悪いか意識しない。年間で点呼にかける時間は1社あたり数十時間以上だが、ルーティーンワークとなり、マンネリに陥りがち。この時間をもっと上手に活用する意識を業界全体で高めたい」と話しており、同事務所では現在、運送事業者を対象とした点呼専門の動画コンクール「当社(うち)の点呼」を企画。10月下旬まで点呼事例を募集し、優秀な点呼動画は公開し、「質の高い点呼」の事例を業界で共有したい考えだ。

     
     
     
     
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