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賃金減り深夜にアルバイト トラックドライバー
2011年1月7日
バブル経済時代は、4トントラックのドライバーでも毎月30万円を超える給与で、大型トラックやトレーラのドライバーでは年収1000万円を超えるドライバーも珍しくなく、車好きや給与に魅力を感じてドライバーになる労働者も多くいた。しかし、規制緩和や景気の低迷などから現在、ドライバーの賃金は大幅に減少。大型トレーラの乗務でも手取りで20万円に満たないドライバーもおり、定着率も大幅に低下しているのが現状だ。低賃金に耐えて必死に生活を成り立たそうとしているが、現実は厳しい。ドライバーだけでは生活が成り立たず、深夜にアルバイトをするなどで過労運転につながり、結果、重大事故を起こすケースも少なくないようだ。
大阪市のある運送会社の社長は「海上コンテナのドライバーで賃金が安いことから、深夜に代行運転や飲食業などでアルバイトをしている者が多いようで、当社でもアルバイトを禁止して厳しく注意している」と話す。同社長は自社のドライバーから、他社では深夜にアルバイトをして、早朝には本業の海コントレーラに乗るドライバーが存在することを告げられたのだ。アルバイトをしているドライバーは昼間の空き時間に仮眠を取るなど、過酷な状態での生活を強いられている。海コンだけでなく他の運送事業でも深夜のアルバイトを行うものが少なくないようだと説明する。
全港湾大阪支部に話を聞くと、担当者は「基本的には労組員に対してはアルバイトなどを行わないように厳しく教育している。就業規則でアルバイトを解雇理由として定めている運送会社も存在する。しかし、ドライバー職だけで生活が成り立たない状態も把握しており、実際にはアルバイトをしているのか、いないのかの把握は難しい」と説明する。
結婚しているドライバーなら、月20万円を切る収入では到底、妻子を養うことは厳しい。アルバイトによる過労運転を避けるためにも、1日も早く業界が適正運賃を収受し、ドライバー職が脚光を浴びることを願いたいのが多くの声である。(佐藤弘行)
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