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酔っ払って自転車乗ると免停処分の可能性も 警察庁が回答
2011年9月12日
「自転車で飲酒運転をして捕まると、自動車が運転できなくなる」可能性があることが分かった。本紙の取材に対し警察庁が6日、正式回答(ファクス)をくれたもので、自転車を「酒酔い」運転した人が自動車運転免許を持っている場合、「点数制度によらない行政処分」として免許停止処分などを受けることになるという。改正に次ぐ改正で道路交通法は一段と厳しさを増し、特に飲酒運転がクローズアップされた結果、従来なら「あり得ない」事態が現実となりつつある。
危険極まりない暴走自転車などが全国各地で積極的に摘発されている。道交法違反での交通切符(赤キップ)交付は、昨年までの5年間で9倍に増加。こうした中、トラックドライバーの間で「自転車で酔っ払い運転をすると免許の違反点数が増える」との噂が広まっている。本紙では真偽を確かめるべく、首都圏を中心に各地の警察署に問い合わせたが「そんな事実はない」「単なるデマでは」などの反応。警視庁に取材すると、「違反点数を付加することなどない。ただ警察庁には総合的な解釈、判断があるようだ」との返事だった。
警察庁に質問した結果、自転車で酒酔い運転(自転車に「酒気帯び」はない)などした場合、「点数制度によらない行政処分を受ける」との回答(交通局運転免許課)を得た。 程度によっては「数か月の免許停止、極端な場合は免許取り消しもある」(同庁)という。噂は「講習会などで、こうした最新の解釈を聞いたドライバーから変形して伝わっているのでは」とのこと。
「酒酔い」に厳しいのは飲酒運転の「重大な危険性」によるもので、「自転車でも2度、3度と酔っ払って乗る人は『飲酒の常習性あり』と判断。このため自動車運転免許を持っていれば、事故の未然防止の観点から厳しく処分する」という。
自転車は「軽車両」として道交法の規制を受ける。「酒酔い運転」は5年以下の懲役または100万円以下の罰金、「夜間の無灯火走行」は5万円以下の罰金、「傘を差してなどの片手運転」は3か月以下の懲役または5万円以下の罰金など、罰則が規定されているが、現場では警官が大目に見ているため、赤キップを切られることはほとんどない。
ただ、「酒酔い」だけは扱いが大きく変わってきたようだ。プロドライバーにはますます気の抜けない時代になった。(土居忠幸)
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