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    HOP第一便のサンプル輸送実施 構築への取り組み(中編)

    2012年10月10日

     
     
     

    hop_1008.jpg 札幌大学と北海道開発局が進めている「北海道国際輸送プラットホーム(HOP)」構築の具体的な取り組みがスタートした。新千歳空港から9月26日、香港に向けた第一便のサンプル輸送が行われ、荷物の積み込み作業などが公開された。



     HOPは、道産品の輸出拡大を図るために「恒常的な国際小口冷凍・冷蔵貨物の宅配輸送サービス」のプラットホームを創ろうとするもので、ダンボール1箱からでも安価に輸出できる仕組みの構築を目指している。

     第一弾として、輸送・通関業務を請け負ったヤマトグループの協力のもと、冷凍・冷蔵品をダンボール1箱9000円で香港まで届ける「恒常的な宅配サービス」を設け、同25日からスタートさせた。

     しかし、サービスが始まったばかりということもあり、まだ荷物を出す生産者や食品加工・製造業者がいない状況のため、HOPのPRも兼ねて、50サンプルを5万円(1サンプル1000円)で香港まで宅配する「サンプル輸送」を並行して実施した。HOPの第一便を送ったのは、水産卸・販売会社のいずみ(札幌市中央区)。

     同社は刺身用鮫カレイフィレ、刺身用さんま醤油漬け、真鱈の塩麹漬け、鮪のカマ塩漬け、刺身用鯖の醤油漬け炙りフィレ、キンキ鍋用カット、カジカ鍋・唐揚げ用カット処理といった海産物10品目を1箱に詰め合わせ、50箱(200??弱)を香港の飲食店経営者などへ送った。

     輸送費用の5万円の中には、商品のカタログ制作費と、商品の反応を確かめるためのアンケートやヒアリングの費用も含まれており、北海道開発局では「通常、香港への渡航費だけでも十数万円の費用がかかるが、今回のサンプル輸送では、5万円というわずかな輸送費のみで海外取引につながる可能性がある。取引につながらなくても、多数の香港の飲食店経営者や料理人らから食材の評価を受けられる。これをどこかに委託すれば100万円単位の調査費がかかる」と、格安の輸出促進サービスであることをアピールしている。

     同日は、新千歳空港の札幌国際エアカーゴターミナル(SIACT)内で正午から専用の航空コンテナへの荷物積み込み作業を開始。午後3時30分から航空機にコンテナを積み、同4時40分発のキャセイパシフィック航空CX581便を利用し、香港に向かった。香港着は午後8時45分で、翌日には飲食店などへ届く。

     開発局では「ドライの小ロット航空宅配サービスは他にもあるが、冷蔵・冷凍品のサービスはHOPが初めて。継続的にサービスを提供できるように料金を設定した。今回はヤマトグループに頑張っていただいた。まだ出してもらえる荷物は少ないが、HOPを北海道の輸出インフラとして活用してもらいたい」としている。

     香港へのサンプル輸送は10月中にあと2回行う。11月にはシンガポールへのサンプル輸送も予定している。(玉島雅基)

     
     
     
     
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