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急激な荷動きに困惑する事業者 長距離輸送の対応必要
2013年12月4日
平ボディーでの荷物を輸送する運送会社は、人手・車両不足、燃料価格高騰、労働時間などの問題で利益が得られないと嘆いている。最近になって建設などの荷動きが良くなったことから、もともと少ない平ボディートラックに需要が高まり、事業者数も少ない中で急激な荷動きに対処できないのが現状のようだ。
大阪府堺市の大手鋼材メーカーの耐震工事用建材を輸送するA社は、「全国の平ボディーを専門とする事業者が一つになって協力できる組合・団体がなければ、今後の繁忙期に対処できず、荷主企業の輸送計画も成り立たなくなる」と警鐘を鳴らす。A社は「現在、東北地方に耐震工事のための資材を毎日、輸送している。当社でも毎日、東北には輸送できないため、東北地方の帰り車両(傭車)を活用しているものの、行きの便の運賃(15万円)では輸送を行ってくれない状況で、現在、帰り便の輸送事業者に必死にお願いしている」と語る。東北の帰り車両は過去に比べて減少し、さらに平ボディー車となれば、さらに車両確保は困難。同社も労働時間の関係から、自社車両を毎日のように運行させることが不可能であるため、平ボディー車を専門とする運送会社での組合・団体が必要と話している。
また、関東〜大阪間で建設資材を輸送する同和泉市のB社でも、平ボディーやトレーラは帰り便も見つかりにくく、大阪から関東間の運行を週2回しかできないため、現状の物流量をさばけないという。また、労働時間の規制強化などから稼ぎたい労働者にとっては仕事が忙しくても思うようなメリット、利益が得られないとし、「何らかの方法、形で輸送形態を変えていかなければ、今後の建設ラッシュなどに対応できず、日本経済にも大きな影響につながるのでは」と予測している。
A社は傭車については採算性を考え、自社便をフルに活用して運行するが、ほかの仕事にも大きく影響しており、元請けであるにもかかわらず経営に大きな影響を与える状態。まるで「地に足がつかず、毎日綱渡りで事業を行っている状態」という。
関東や東北地方だけでなく、最近では九州、中国・四国地域でも帰り便、傭車が減り、たった数か月で車両確保が困難な状況になった。何らかの形で長距離輸送への対応が必要なのかもしれない。
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