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    各社のドライバーとの交流方法 いかに関係を良好に保つか

    2014年8月25日

     
     
     

    bbq_0825.jpg 優秀な運送会社かどうかは、トラックドライバーが優秀かどうかにかかっているといってもいい。経営者としては、従業員との信頼関係を深めて、一層の品質向上に心がけたいところ。しかし、それにはドライバーとのコミュニケーションを良好に保たなければならない。運送各社では一体、どのようなコミュニケーション方法を採っているのだろうか。



     「ドライバーとのコミュニケーションを良好にするには、本当にどうすればいいのか。ずっと悩みのタネ」と話すのは、愛知県の運送事業者。「手探り状態で、いい案があれば教えて欲しい」という。

     駒運輸機工(愛知県飛島村)の熊谷初雄部長は、「社員を大切にすることが会社の方針。冠婚葬祭や病気など、徹底して面倒を見る。しかし、信賞必罰。悪いことは厳しく罰し、いいことについては表彰・賞金などを用意している」という。「慰安旅行は盛大にやる。お酒が入るので必ず一泊にしており、その辺りはきっちりと管理している」と話す。

     三重県の運送事業者は「ドライバーは10人ほどで、顔を見れば声をかけるようにしている」という。「ウチは長距離をほとんどやっていないので、必ず事務所で顔を見る。毎日話をしていれば、態度で体調やら気分なんかもよくわかる」と説明。

     マイシン(辻直樹社長、同豊橋市)の取り組みは、「社内報」を活用して情報を発信している。同社の社内報は8月現在で182号と長年の歴史がある。会社行事の報告、改善事例、事故対策、行事予定、ピックアップされた社員の近況報告など内容も充実。辻社長は「社員とのコミュニケーションツールとしてはもちろんだが、社員の家族にも会社の動きを知ってもらう必要がある。給与明細に同封して送っている。家族の皆さんにも会社を知ってもらい、信頼感や安心感を持っていただいている」と話す。

     同県の別の運送会社も今年に入り、社内報の作成に着手。これまでは社員向けに「便り」程度のものを発行していたが、家族に向けても発信するということで冊子に変えて、本格的なものとなった。担当者は「編集作業は大変だが、社員や家族の皆さんに読んでもらうので気合が入る」と意気込む。

     静岡県浜松市のドコス(大河内慶吉社長)も社内報を活用。同社では広報委員会を立ち上げ、社内報の編集・作成にあたっている。大河内社長は「社内報を出す意味は、私や会社の『理念』を社員に示せること。活字として残すことで、その時の方針や流れも確認できる」と語る。同社ではバーベキューや親睦会も積極的に実施し、結束や絆は強い。

     一方、「うちは特別なことは何もしていない」と話す愛知県内の運送会社社長。「でも、毎日の『声掛け』だけは欠かさずにしている。社内で会った時や点呼の際は必ず話はする。業務のこと、体調のこと、プライベートなこと、何でもいいと思う。社員は、社長から気にかけてもらっていると感じるし、それだけでやる気が出るものだよ」と話す。

     同県内の運送事業者は「ドライバー同士で少人数のグループを作り、そこでコミュニケーションを図っている」と語る。少人数のグループを作ることでドライバー同士に連帯感が生まれ、コミュニケーションをとりやすい環境が作り出せる。

     「特に新人の場合、仕事を覚えることは大変で、新しい職場に慣れるまで時間がかかる。慣れない仕事をしていく過程で、近くに相談できる人がいないと、仕事を覚えるまで不必要に時間がかかったり、職場で孤立してしまう場合もある。しかし、周りに質問したり相談できる人がいれば、会社にも馴染むので、会社のために働こうという意識も出てくる」という。

     同県の別の事業者は、社内報によって、社内の情報や各部門の業務内容の共有、ドライバーと管理者の間のコミュニケーションの促進を図っている。「数か月に1回の間隔で社内報を作り、それを従業員に配っている。ドライバーは、会社の経営方針や経営課題を知ることが出来る」という。

     あるドライバーは「営業は普段どのような仕事を行っているのか、管理側は何をしているのかなど、社内報で知ることが出来る。現場のドライバーだけでなく、営業、管理者側もそれぞれに苦労して仕事をしていることが分かり、もっと頑張ろうと思えた」と話す。

     
     
     
     
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