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入社のきっかけは「あこがれ」 20代ドライバーアンケート
2013年8月30日
トラック業界は少子高齢化に加え、若者の車離れが進んでいるという指摘もあり、若年者の人材確保が困難で、現場ではトラックが遊んでいるという事態に陥っている事業者も少なくない。こうした中、弊紙では首都圏の運送会社で働く20代のドライバーに意識調査を実施。入社したきっかけやドライバーになった理由など、20代のドライバーが何を考えているのか調べ、若年ドライバーの今の姿を追った。
意識調査は、首都圏の運送会社の協力を得て、その事業者で働く20代のドライバーにアンケート用紙に記入してもらう方法で実施。152人のドライバーから回答を得た。入社のきっかけでは、運送業界への「憧れ」「興味があった」という回答が24件(16%)と最も多く、「友人・知人の紹介」21件(14%)、「求人を見て」12件(8%)と続き、「父親の影響」10件(7%)と、親の影響も少なからずあることが分かった。
ドライバーになった理由については、「運転が好き」が91件と60%を占めた。車離れが叫ばれる中、運転が好きでドライバーになる若者がまだまだいることがうかがい知れる。他に「あこがれ」「興味があった」が20件、「父親の影響」が6件あり、「一人の時間が長いから」という理由も少数だがあった。
また、トラック業界に対するイメージについて、入社前のイメージでは、「怖そう」「きつい、大変」「長時間労働」などマイナスイメージが58件と約40%を占めたが、「かっこいい」「やりがいがありそう」などのプラスのイメージも35件(23%)あった。
一方、入社後のイメージでは「きつい、大変」「長時間労働」などマイナスイメージは32件(21%)で、「意外と休みがある」「楽しい」などのプラスイメージは39件(26%)になった。
ドライバーになってよかったことについて「道を覚えられる」という回答が32件(21%)と最も多く、「運転技術の向上」が23件(16%)と続き、「色々なところへ行ける」12件(8%)、「やりがいがある」10件(7%)と続いた。他に、「安全に対する意識が向上した」「顧客からありがとうの言葉がもらえる」「人の役に立っている」などの回答も寄せられた。
最後に10年後の自分について、「不明」が44件(29%)と最も多かったものの、「ドライバーを続けている」が30件(20%)と続き、「管理職」「所長、リーダー」など現状の会社での昇進をあげる回答も29件(19%)あった。
今回の調査では、車離れが指摘されている中、25歳でドライバー歴5年の男性のように、ただ運転が好きなだけでなく、「子どもの頃からのあこがれ」という理由でドライバーになった若者もいることが分かった。また、ドライバーをやってよかったことについて、27歳でドライバー歴7年の男性が、色々な人と出会えたりコミュニケーション能力が向上したことをあげるなど、事業者の工夫で、まだまだ若者が好むドライバーの良さを引き出せる可能性も示した。
さらに、27歳でドライバー歴2年の男性は「毎日が充実している。10年後は管理職になっていたい」と、昇進をイメージしていたが、若年ドライバーのやる気を促し、高いモチベーションを維持させて夢を持たせるには、会社の取り組みが不可欠だといえる。若年者の確保には、しっかりと組織を整備し、昇進を目指せる環境を作ることが第一歩と言えるのかもしれない。
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