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ブログ・橋本 直行
【どんな人に勧めていいか判らないクルマ】
2011年10月16日
クルマ評論書「2011年版 間違いだらけのクルマ選び」(草思社)に、
おそろしい表記がありました。
本書は、自動車評論家の徳大寺有恒氏と島下泰久氏が、現行の各車に
ついての評価を記す、ベストセラーシリーズです。
各車のよい点、よくない点、どんな人におすすめか・・・といった
マイカーの選定に役立つポイントが書かれている本です。
大きく賞賛されているものもあれば、批判されているものもあります。
ただし、後者の場合も、「こういうところが残念だ」という指摘で、
「こういう人は買えばいいんじゃないですか?」という論調です。
例えば、ホンダのアコードは、「日本のユーザーのことを考えて
いないクルマ」というキャッチコピーを付けられ、その大きなボディ
サイズから、日本では使いにくいと批判されています。
しかし、「走りっぷりはハイスピード志向」、「走り屋メーカー
であるホンダのいいところが出ている」、「ワゴンなら大掛かりな
レジャーにも充分使える」など、ユーザーの趣味嗜好によっては
購買ポイントとなる長所も書かれています。
ただ、あるクルマの評には、ゾッとするものがありました。
キャッチコピーは、「どんな人に勧めていいか判らないクルマ」。
> 高級セダンのように使えるかと言えば、
> 確かに室内空間は十分であっても、
> 装い自体にフォーマルさが足りないし、
> 走りも悪くはないが心ときめくものではない。
> かと言って、ワゴンとしてもミニバンとしても光るところはない。
つまりは、特長のない商品だということです。
商品の良し悪しは、「誰にとって?」というターゲットが明確な
ことが前提であり、ある層にとってよくても、他の層にとっては
よくないようなものでなければ売れないことが、よく解かります。
「どんな人に勧めていいか判らない」は、最悪の称号でしょう。
あなたの商品は、おすすめすべき人が明確に浮かびますか?
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筆者紹介
橋本 直行
船井総研ロジ株式会社 取締役執行役員 事業部長
1972年生。兵庫県尼崎市出身。関西学院大学法学部卒業。物流企業の業績アップ専門コンサルタント。特に、問い合わせを激増させるホームページの企画や受注率を上げる企画提案書の制作のノウハウは、社内トップクラス。 繁盛物流企業を創るための経営研究会「FUNAIロジスティクスソサエティ」主宰。 -
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