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ブログ・湯浅 和夫
第25回:顧客別にコストを算定
2007年3月22日
データがそろったら、「顧客別コストの算定」の図のような形に整理してください。アクティビティごとに「アクティビティ単価」×「顧客別処理量」の計算を行います。この計算から算出される数値は、「顧客別アクティビティ別コスト」ということになります。
この図について、少し詳しく説明しましょう。たとえば「ハンディピック ケース」というアクティビティは、ハンディターミナルを使用してのピッキングをケース単位で行うというアクティビティです。このアクティビティについて、A社処理量の欄をみると2万4305となっており、月間で2万4305回行っているということになります。このアクティビティは、1つ処理すると「2円/ケース」かかりますから、A社については「2万4305×2」の掛け算で「4万8421円」かかっているということになります。このアクティビティについて、B社についても、アクティビティ単価と処理量の掛け算でコストを求めます。C社をみると、処理量の欄が空欄になっています。これは、C社に対してはこのアクティビティを提供していないということになります。当然、コストもゼロになります。
図の下のほうをみていただくと、「C社向け…」というアクティビティがいくつか並んでいます。
特定の顧客向けに特別な活動を行っている場合には、このように独立したアクティビティとして設定してください。
さて、「アクティビティ単価×処理量」の掛け算が終わったら、「顧客別アクティビティ別コスト」をすべて足し合わせます。この合計値が、「顧客別コスト」になります。A社については、212万2352円、B社については125万5900円という結果になりました。この記事へのコメント
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筆者紹介
湯浅 和夫
株式会社湯浅コンサルティング 代表取締役
1946年 埼玉県生まれ
1969年 早稲田大学第一商学部卒業
1971年 同大学大学院商学研究科修士課程修了
1971年 日通総合研究所入社
1996年 同社経営コンサルティング部長
1999年 同社取締役
2001年 同社常務取締役
2004年 3月、同社を退職
2004年 4月、株式会社湯浅コンサルティングを設立し、代表取締役に就任。現在に至る。 -
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