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運送会社
一宮運送 田草川潤社長 「小さい頃からの憧れ」
2016年3月29日
【山梨】一宮運送(田草川潤社長、笛吹市)は昭和5年、田草川社長の祖父が創業した会社で、同社長で3代目となる。
トラックに囲まれて育った同社長は、運転する父親の助手席に乗って遠方に出かけることが大好きで、「大きくなったら自分もトラックを運転したい」と、子どもながらに憧れていたという。保育園で描く絵は、トラックの絵ばかりだった。
同社長は3人兄弟の末っ子だったが、上が姉二人ということで、家業を継ぐということが周囲も、そして自分でも当然のことと考えていたという。しかし、ただ家業を継ぐのではなく、他のこともやってみたいと、大学を卒業後は東京にあるメーカーの物流子会社に就職する。
「父親も元気で、10年くらいは勉強するつもりで就職した」と振り返る同社長は、配属先に運輸部を希望し、コピー機の配送などに携わったという。
現場で仕事を覚え、徐々に営業を担当するようになっていたが、その矢先、父親が病気で入院する。「営業の仕事が楽しくて仕方がなかった」が結局、1年半で退職。実家に戻り、家業を継ぐ決意を固める。
平成元年に同社に入社し、ドライバーとして4トントラックを担当。その後も5年前まで毎日、乗務していたという。「うちは祖父の頃から代々現場主義」と同社長がいうように、社長といえども現場に出てトラックに乗って働くというのが当たり前だった。
平成17年に父親である先代が他界したことで社長に就任。以来、10年に渡って陣頭指揮を執ってきた。同社は郵便物の地域間輸送や食品輸送、雑貨輸送を手掛けているが、「人材不足など課題も少なくない」。いまは待遇面の改善を図るとともに、食事会の企画などドライバーとのコミュニケーションを積極的に図り、社内体制の整備に着手している。
「仕事もようやく落ち着いてきている感がある」。他県に営業所を構えるなど、「今後は拠点展開も視野に入れて進めていきたい」と話している。
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