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運送会社
大栄海運 田部井社長「海陸両方で展開していきたい」
2017年9月1日
【愛媛】大栄海運(松山市)は昭和31年に創業。港湾免許の取得に合わせて現在の社名となり、今年で61期を迎えた老舗企業だ。
幾たびかのオーナー変更や吸収合併などを経て、「気づいたら60年が経っていた」と話す田部井優介社長。同社長自身は今年で44歳を迎えるが、従業員のボリュームゾーンは30〜40代と同世代が多い。「定着率は良く、あまり辞める人はいない。10年、20年選手も多い」という。
取引先は鉄鋼関係やダンボール、セメントなどの地元企業がメーン。重量物に対応した車両をそろえ、「海と陸の両方を使った展開」が同社の特徴だ。仕事の幅を広げるために定期以外の荷物も積極的に扱うようにしており、「配車は大変」と担当者を気遣う。
「時間通りに、安全に運ぶというのが運送業の基本。簡単なようだが、シンプルだからこそ難しい」と同社長。事故やトラブルがないよう、細心の注意を払っている。「料金をいただいている以上、期待に応えようとするのは当たり前。不測の事態や不可抗力的な要素も当然あるが、それらのことを常に意識して業務を行わなくてはならない」
だからこそ、「毎日、ドライバーが無事に帰ってくると安心する」。いまでも、ごくたまに自ら車両に乗ることがあり、その際は「ドライバーの大変さを改めて実感する」。同社では春と秋に無事故・無違反の表彰を行い、コンビニなどで使えるクオカードをドライバーに贈っているという。
「会社はそんなに大きく儲けなくてもいいが、回し続けていかなくてはならない。70年、80年、100年と続けていきたい。ここでやめるわけにはいかない」と、老舗を背負う経営者ならではの責任感を見せる。「船から荷物を上げて、それを預かり、配達するのが港湾運送の仕事。港の仕事はこれからも残るが、減ることはあるだろう」とした上で、「だからこそ配送など陸(おか)の仕事もやり、海陸両方で展開していきたい。入り口は広く、『来るものは拒まない考え』で、いろいろなことに挑戦していきたい」と、志高く今後を展望する。
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