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運送会社
UC 倉橋良太社長「家族のために一念発起」
2019年12月27日
軽貨物事業者のUC(倉橋良太社長、東京都足立区)は、創業6期目。今年に入り北海道や仙台にも支店を出店し、急成長を遂げている。倉橋良太社長は起業する前は、いわゆるフリーター。家族ができたことで一念発起し、運送業に足を踏み入れた。当時は、運送業に対する思い入れもなく「家族を養わなければ」という意識の方が強かったという。運送業界で踏ん張ろうと思ったのは、現場で他の先輩ドライバーから「一緒に頑張ろう」と受け入れられたことが大きい。着実に仕事が増えてきたので、法人化やドライバーを募り、現在の会社となった。
着実に売り上げを伸ばす同社だが、「人手不足は感じていない」という。労働力不足が騒がれる中で人手を確保できている秘訣を、「ドライバーの9割は初心者」と明かす。「2期目、3期目のときは会社を大きくしよう、成長しようと焦り過ぎて失敗をした」という。人の確保では、「募集をする広告費にお金をかけて動画を撮影したり、求人掲載写真を工夫したり求人に一生懸命力を注いでいた」という。確かに力を注げば人は入ってきたが、すぐ辞めていった。求人の工夫という上辺だけの取り組みでは人材不足を補うことは難しい。そう感じた同社長は、別の方法に目を向ける。ドライバーへの支払いサイトを独自に短くすることに始まり、一番はドライバーへの研修を強化するなど、労働環境の整備だった。
ドライバーへの研修をしっかりおこなうため、管理者側の教育に力をいれた。「各ドライバーは個人事業主とはいえ、我が社の管理者側とのやりとりが必ず発生する。管理者側には『人を育てるプロ』であることや、『相手の意見に耳を傾ける』など人との付き合い方を重点的に話し、学んでもらった」という。その結果、ドライバーの離職率も少なくなっていった。
また、コンプライアンスの波は軽貨物事業にも押し寄せていると語る。「以前は『多少無茶をしても稼ぎたい』という人が多かったが、『自分の時間を大切にしたい』と考える若い世代も増えてきた。いまは限られた時間でいかに稼げるかが重要。その一つとして運賃交渉も必要不可欠になってくる」と説明。今後の成長に向けてドライバーと共に歩んでいく姿勢だ。
◎関連リンク→ 株式会社UC
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