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    ドライバー不足で廃業 見通し誤った経営手法

    2011年12月20日

     
     
     

     ある事業者が廃業を決めた。引き金となったのはドライバー不足だった。ドライバーの高齢化が進む中で、若手を採用し育てることなく経営を続けてきたが、定年を超えても働いていたドライバーが、体力の衰えなどで辞めていくと、一気に経営が存続できなくなっていった。将来を担う人材を育成しているかどうかが、運送事業者の存続を決定する。
     廃業した事業者は中小・零細規模の運送会社で、以前からドライバー不足に直面していた。若い人材を入れても長続きせず、若手の採用をしなくなっていた。長続きしない理由を、会社側の経営方針や仕事の内容から考えることもなく、将来予測される人材不足の危機に対応してこなかった。


     高齢者だけになり、年金をもらいながら働く人が増えた。会社側では人件費の削減になるとして、そうしたビジネスモデルを推奨してきたようだ。
     周囲の同業者からは「高齢ドライバーに年金をもらわせて働かせるようなビジネスモデルは続かないと思った」という声も聞かれた。
     高齢化が進むにつれて、体力の衰えなどを理由に退職するドライバーが出てきた。同年代のドライバーが辞めると、60代、70代のドライバーが3人も4人も辞めていき、たちまち危機に陥った。
     そして、辞めた穴を若手で採用すると、今度は年金に頼って人件費を削っていたビジネスモデルが崩壊し、一気に人件費が跳ね上がった。ついに原価割れとなり経営危機に直面する。年金に頼ったビジネスモデルにした結果、高齢者でしか成り立たない会社になり、結果として廃業という選択肢しか残らなかったのだ。
     周囲の事業者は「40、50代を中心に構成されている運送会社は、10年後には同様の危機に直面する。その備えとして人材育成に取り組まなければならない」と話していた。

     
     
     
     

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