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特車申請
特車許可制度の改善 審査日数10日程度が目標
2019年4月12日
国交省が現在進めている「特車通行許可制度の改善」。通常なら2、3か月はかかる審査日数を10日程度にすることを目標としている。自動審査が可能となる電子データの整備や審査内容の簡素化、各関係機関への働きかけなどに取り組んできたが、申請件数の削減をめざして許可期間を現行の2年から4年に延長し、重複申請を防止するために改めて業界団体へ要請するという。
期間延長の対象となるのは優良事業者で、過去2年間で特車通行許可にかかる警告などがない事業者。ETC2.0の装着・登録事業者、安全性優良事業所(Gマーク)認定事業者であることが求められる。
この期間延長について、「運送事業者にとってはいいこと。楽になるのではないかと思うが、気になる点もある」というのは、行政書士鈴木事務所の鈴木隆広所長。「以前、許可期間が1年から2年に延長された際、『期間が延びて楽になる』と思われていたが、その分、締め付けも厳しくなり、審査も細かくなった。トータルで考えると、どうなのか疑問は残る」という。
「申請を出していない事業者は多い。期間の延長よりも細かな道路をデジタル化する方が効率的」と指摘する鈴木所長。「細かな道路を役所同士が協議することで2、3か月かかっている。その部分がデジタル化されれば、スムーズに運び、1、2週間で審査を終えることができる」という。
「顧客からの注文で、『明日走ってくれ』と言われても、許可が出るのが2、3か月後であれば、仕事にならない。また、大きな道だけ申請して許可を取り、完全には許可を得ていないという事業者は多い。50%は申請していないのではないか。新規格車ではほとんど許可を取っていないのではないかという心配がある」と危惧する鈴木所長。「申請してその日のうちに許可が出るか、少なくても1、2日で許可が出なければ、いまの現場に沿ったものとは言えない。運送事業者も大変だが、行政も大変。申請書類に目を通すまでに1か月かかることも少なくない。そこで不備があって事業者に戻せば、トラブルになるケースも多くなる。現状に沿ったシステムを1日も早く構築してほしい」と話す。
◎関連リンク→ 行政書士鈴木事務所
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