全ト協（坂本克己会長）主催の第５６回「全国トラックドライバー・コンテスト」が１０月２６、２７の両日、茨城県ひたちなか市で開催され、表彰式が１１月２８日、第一ホテル東京（東京都港区）で行われた。今回は全国の各地区大会を勝ち抜いてきた１４２人のトラックドライバーたちが、プロドライバーとしての知識と技術を駆使し、学科と実科で計１０００点満点を目指し競い合った。なお、今回の総合得点平均点は８７９点（前回８８０点）だった。

全国のプロドライバーの頂点ともいえる内閣総理大臣賞を獲得したのは４トン部門優勝者の中根誉士さん。

各部門の成績上位表彰者は次の通り（敬称略）。

４トン部門：優勝＝中根誉士（日本通運・仙台支店国内航空貨物部仙台航空事業所カスタマーサービス課）、２位＝髙野澤明良（ロジスティード東日本・水戸輸送営業所）、３位＝多田裕幸（ＮＸキャッシュ・ロジスティクス・中国支店岡山センター）、４位＝古川将泰（福岡ひまわり運送・本社事業所）、５位＝横井宏彰（ロジスティード西日本・大山崎ＡＥ営業所）

１１トン部門：優勝＝山野邉繁（日通千葉貨物運送・茜浜事業所）、２位＝坂本洋平（西濃運輸・入間支店）、３位＝山本勇介（バンテック・九州輸送部輸送課）、４位＝福田正樹（日本通運・水島海運支店）、５位＝野呂卓司（日本通運・宮崎支店都城総合物流センター）

トレーラ部門：優勝＝星野巧（日本通運・東京海運支店自動車事業所）、２位＝望月龍之介（バンテック・港運事業本部港運事業部九州港運課）、３位＝島本真平（日本通運・和歌山支店）、４位＝本多健二（バンテックイースト・太田営業所）、５位＝山下茂（日本通運・四国支店坂出物流課）

女性部門：優勝＝左直希乃（岡山スイキュウ・瀬戸内物流センター）、２位＝齋藤慈（西濃運輸・座間支店）、３位＝川端はるな（バンテックセントラル・豊田営業所）、４位＝上島美由紀（日本通運・下関支店）、５位＝瀬里彰子（九州センコーロジ・輸送事業部）

各部門の優勝者４人には警察庁長官賞、全ト協会長賞、海外派遣賞も贈呈。また、各部門の優勝者所属の事業所には国土交通大臣賞が贈られた。

このほか全部門で中小企業からの出場者総合得点１位の今福慧さん（４トン部門、大興運輸・半田支店）が「国土交通大臣賞」を、経験豊富なシニア選手のなかから総合得点１位の野呂卓司さん（１１トン部門第５位）が「全日本トラック協会長特別賞」を受賞した。

表彰式で坂本会長が「プロドライバーのなかから、今回参加した競技者１４２人はまさに精鋭中の精鋭」と述べ、「競技大会はさまざまあるが、なくてはならない、暮らしと経済を支えるのは皆さんだということで、国土交通省表彰、警察庁表彰、さらには内閣総理大臣表彰まである」とし、「我々こそエッセンシャルワーカーであると強く高い思いを持っていただきたい」とあいさつ。

来賓では国交省物流・自動車局の鶴田浩久局長と、警察庁長官官房の阿部文彦審議官も祝辞を述べた。

プロドライバー日本一に輝いた中根さんは「４年目の挑戦。どんなに技術があっても学科が伴わないと上位入賞は厳しいので、毎日欠かさず学んできた」とし、「この知識と技術を日々の集配業務で生かし、自分が模範となって周りのドライバーにも良い影響を与えられるドライバーになりたい」と喜びを述べた。

◎関連リンク→　公益社団法人全日本トラック協会