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ブログ・上西 一美
第169回:解雇無効判決に見る飲酒運転対策
2026年9月18日New!!
日本事故防止推進機構(JAPPA)の上西です。大手運送会社の配達員が、酒気帯び運転を理由に懲戒解雇されたものの、地裁がその解雇を無効とする判決を出しました。
このニュースだけを見ると、「飲酒運転をしても解雇できないのか」と感じる方もいるかもしれません。しかし、今回の判決のポイントは、企業の懲戒基準が「故意による飲酒運転」を懲戒解雇の要件としていたことです。
報道によると、基準値を大きく超えるアルコールが検出されていたものの、本人は前夜に飲酒した酒が翌朝まで残っていると認識していたことまでは認められず、「故意による飲酒運転」に該当するとまでは判断できないとされました。
つまり、今回問われたのは飲酒運転そのものの危険性ではなく、会社の規程に定めた懲戒要件に該当するかどうかです。ここから企業が学ぶべきことは大きいと思います。アルコールは、本人が酔っている感覚がなくても体内に残っていることがあります。企業側は、残酒を含めた基準を明確にし、運転前のアルコールチェックや教育を具体的に徹底する必要があります。
特に重要なのは、就業規則や懲戒規程の内容です。前日の飲酒についてどこまで自己管理を求めるのか、違反した場合にどのような処分を行うのか。ここが曖昧なままでは、重大な違反が起きた際に企業側が適切な処分を行えない可能性があります。
飲酒運転対策は「酒を飲んで運転してはいけません」と伝えるだけでは不十分です。残酒運転も含めて禁止する。測定する。記録する。教育する。そして規程に落とし込む。今回の判決は、飲酒運転対策において、企業がルールをどこまで具体化しているかが問われることを示した事例だと思います。
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筆者紹介
上西 一美
一般社団法人日本事故防止推進機構理事長、株式会社ディ・クリエイト代表
自動車事故防止コンサルタントとして豊富な実績。
一般社団法人日本事故防止推進機構
http://www.jappa.or.jp/
株式会社ディ・クリエイト
http://www.de-create.com/ -
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