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ブログ・高橋 聡
第317回:令和時代の運送業経営 労働時間詳細編(117)
2026年9月1日New!!
【労働時間詳細編】117
「頑張る運送業経営者を応援します!」というシリーズで「令和」 時代の運送業経営者が進むべき方向性、知っておくべき人事労務関連の知識・情報をお伝えしています。
今号も前回に続き「労働時間詳細編」として労働時間に関する問題点、論点などを解説してまいります(その2)。
1.労働時間の考え方
労働基準法上の時間判断の枠組みについて、最高裁は「三菱重工業長崎造船所事件判決」(平成12年3月9日)で「労働時間に該当するか否かは、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定めるものであって、労働契約、就業規則、労働協約などの定めのいかんにより決定されるものではない」と判示しています。最高裁判決が意図するところは、労働時間か否かは実態によるもので、契約書や規程などで定められるものではない、ということです。したがって、運送業では、荷主のセンター内での時間はすべて「労働時間」であるとか「休憩時間」であるとか、契約書などで定めたとしてもそれは意味をなさず、あくまでも使用者の指揮命令下にあるか否かの実態により決まるということになります。
運送業には「改善基準告示」で定められた「拘束時間」という時間概念があり(ちなみに同様に2024年問題の対象業種である「建設業」には「拘束時間」という概念はありません)、「労働時間=拘束時間―休憩時間」という関係であることを確認する必要があります。
つまり「労働時間数」の把握では「拘束時間」より差し引けるのは「休憩時間」のみであり、「運転時間」や荷積み・積み下ろしなどの「作業時間」だけでなく、「手待ち時間」や「待機時間」などの労働をしているのか否かが曖昧な時間について「休憩時間」であると評価することができない場合はすべて「労働時間」になることを、いま一度、確認する必要があります。
2.休憩時間把握の重要性
拘束時間から差し引きできるのは「休憩時間」のみであるため、「休憩時間」か「待機・手待ち時間」かということは正確な労働時間把握のために重要です。ただ、この「休憩」か「待機・手待ち時間」かについては、判断が難しいため運送会社各社でさまざまな運用を行っているのが実態です。
1日あたりでは少ない時間数であっても月単位、年単位、賃金の消滅時効である3年間のトータルとなると大きな数字になるため注意が必要です。
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筆者紹介
高橋 聡
保険サービスシステム社会保険労務士法人
社会保険労務士 中小企業診断士
1500社以上の運送会社からの経営相談・社員研修を実施。
トラック協会、運輸事業協同組合等講演多数。 -
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