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中部興産 特定技能外国人を採用、ドライバーの地位向上へ
2026年9月30日
バローグループの中部興産(小池孝幸社長、岐阜県可児市)は今年、特定技能1号の外国人を受け入れた。2027年春には30人の受け入れを見据えており、社内のドライバー不足解消だけでなく、業界の課題であるトラックドライバーの社会的地位向上の一助にもつなげていく考えだ。
現在10人のインドネシア人が在籍し、来年1月までに15人まで増員する予定だ。彼らのポテンシャルの高さに感銘を受けた物流部の山田啓史シニアマネージャーは「最初は人手不足対応のためだったが接していくうちに考えが変わった」と説明する。
同社に採用された特定技能外国人はインドネシア出身で、日本に働きに来た理由は「家族を養うため」「子どもの教育費」「新しいことに挑戦したい」などとさまざまだ。また、在留期間が定まっていない特定技能2号(現行、運輸分野は対象外)を全員が希望し、同社で長く働きたいという考えを持つ。
入国後は先輩ドライバーの横乗りや運転の練習、交通を学ぶなど、プロドライバーの道を着々と進んできた。すでに、4人のドライバーは大型免許を取得しており、現在は中型車での実務訓練中で、習熟度により順次大型車へと移行する。時間を惜しまず安全最優先の原則を体得してもらう考えだ。

11月下旬に始まる新規事業に向けて、ドライバーのうち8人は大型で独り立ちできるようにする方針だという。
指導を担当する松原朋之係長は時間を共有するにつれ発見と喜びがあるといい、「勤勉で、交通に関するテストは満点に近い結果を出す。残業を前向きに捉え、次の日には『残業させてくれてありがとう』とあいさつに来るほどだ。彼らは『先輩ドライバーが優しい』と話すが、それは彼らの人間性もある」と話す。
受け入れはすべて順調に進んだわけでなく、特に実技の運転は苦戦したという。
インドネシアの交通事情は日本よりも複雑で、彼らは母国で運転免許を3年以上所持している。そのため筆記試験対策を万全にし、外免切替に臨んだ。だが、試験前の運転練習で技術力に課題があると判明。猛特訓の末、無事合格した。この教訓を活かし、7月に入国した人材は事前にインドネシアにある日本向けの自動車教習所で合宿してもらい、来年に入国する人材はこの合宿に加えて、日本の教習所で安全と運転技術のカリキュラムを合宿で習得してもらう予定。
山田シニアマネージャーは「勤勉で、実直で何より、家族を残して日本に来た。人生を背負って生きていて、覚悟が違う。その勤勉さとポジティブな気持ちは業界のドライバーの社会的地位向上につながる存在になりえる。当初は『日本人でなければ』と思っていたが、それは違った」と強調した。
同社は受け入れに当たり、生活寮の建設やインドネシア語に対応した教材、社内に運転練習スペースなどを確保。最初は日本人社員が指導を行っていたが、成長していくにつれ、特定技能外国人同士が教え合う土壌も出来上がってきた。
来年には、30人の特定技能ドライバーを受け入れるため、全ドライバー数150人のうち、約5分の1が特定技能ドライバーになる。将来的には管理職の候補としても考えている。「特定技能外国人は当社でも近い将来、核になる存在」と山田シニアマネージャーは言う。
人手不足への対応にとどまらず、多様な人材が加わることで、職場にも新たな刺激が生まれる。特定技能外国人の活躍がドライバーの仕事の価値を見直す契機となることが期待される。※本記事の無断転載・複製・再配布、および内容を要約・再構成して公開する行為を禁じます。
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