上勝運送（有）（資本金1000万円、徳島県阿南市宝田町平岡899─23、代表片山博氏、従業員25人）は２日までに事業を停止し、事後処理を竹原大輔弁護士に一任、自己破産申請の準備に入った。

　1957年４月設立、69年８月に営業を再開した一般貨物自動車運送業者。保冷車を中心とした車両構成で鮮魚や青果物などの農産物、水産物、冷凍食品などの加工食品の運送を主体に、09年５月期には収入高約３億8200万円を計上していた。

　しかし、景気低迷を要因とした運送需要の低下から、10年５月期の収入高は約３億5800万円に減少。運賃の下落や原油価格の高騰から燃料費負担が増加、収益を大きく圧迫し、３期連続の欠損を計上していた。金融円滑化法案に基づいて元金返済をストップするリスケを実施していたものの、借り入れ負担が重く、今回の事態となった。

　負債は約２億2000万円が見込まれる（そのうち金融負債は約２億円）。

　（東京商工リサーチ・帝国データバンク調べ）