「３ＰＬと称して大手の運送会社に仕事を奪われた」と話す関西の運送会社社長。社長よると、大手の運送会社は最初、すべて自社便で荷物を運んでいたが、１か月ほど過ぎると、いつの間にか大手運送会社のトラックは消え、下請けの車に姿を変えてしまっていたという。

　荷主企業の流通機能全般を一括して請け負うアウトソーシングサービスが３ＰＬと呼ばれている。自身は物流業務を手がけず、顧客の配送・在庫管理などの業務を一括して請け負って、外部の物流業者などを使って業務を遂行していく形を取るようだが、運送会社社長は納得がいかない。

　「３ＰＬでは様々な作業をアウトソーシングするようだが、運送会社が仕事を取って他の運送会社に委託するというのはいかがなものか。結局、自社では採算が合わないから任せているのだろう」と、大手のやり方にやるせなさを感じている。（大塚　仁）