安全性優良事業所（Ｇマーク）の認定事業所が全国的に増加傾向にあるが、Ｇマークの認定取得をあおり、高額な成功報酬を求めるコンサルタントが出てきているようだ。

　関西のある運送会社は昨年、加入する団体のセミナーに参加したがその際、無名の経営コンサルタントがＧマークについて説明していたという。「安全志向は大手のみならず中小・零細企業でも高まっており、Ｇマークへの関心は年々大きくなっている。事業者の選定基準や入札の要件としている荷主も多く、今後、仕事を続けていくには必要となってくる」などと強調し、Ｇマーク取得を強く薦めていたという。

　「取得にはさほど関心を持っていなかった」という運送会社社長。セミナー後、危機感に駆られ取得を決意。早速、コンサルタントに連絡したという。

　料金は手付け金が20万円、申請後に成功報酬として20万円の計40万円。コンサルタントは手付け金と成功報酬を受け取る時だけ運送会社を訪問し、それ以外は電話のみのやり取りで対応していたという。必要な書類などは事業者側が用意して作成し、申請も自ら行った。

　結局、同社はギリギリの合格点で認定を受けたが、同社社長は「ほとんど自分でやって取得したようなもので釈然としない。合格してよかったが、不合格になってもお金は返ってこない契約。Ｇマークを食い物にされているような感じだ」と話している。（大塚　仁）