あさひ物流?（資本金５０００万円、鳥取県米子市石州府７７８ー２、代表影山八千代氏、従業員47人）は、１月31日に事業を停止し、事後処理を岸田和久弁護士に一任した。

　同社は、１９８３年７月に設立。地元スーパー向けの食品配送や米子市、倉吉市の家電量販店各店舗に家電製品の配送業務を行ってきた。04年１月には現代表が就任、翌年には鳥取県公安委員会から警備業の許可を得て、金融機関や病院、弁護士事務所、税理士事務所などから機密文書の運搬管理を受注し、ピーク時の99年６月期には約11億円の年収入高を計上した。

　しかし、受注量の減少によって大阪営業所や岡山営業所を閉鎖。また、スーパーストアの仕入先変更やエコポイント終了による家電製品配送量の減少などによって、11年６月期には年収入高が約５億１０００万円まで減少。さらに、燃料コストの上昇と金利負担によって赤字が続き、債務超過に陥っていた。今年に入っても業況が回復せず、資金繰りが急速に悪化し、事業再建のメドも立たず今回の事態となった。

　負債は、金融債務を中心に約６億５０００万円が見込まれる。

　（東京商工リサーチ・帝国データバンク調べ）