【愛知県】丸玉運送（玉山聖三社長、愛知県東海市）が大震災で被災した東北地方の大学や高校に向けて行っているヨットの無償輸送が、これまでに３７艇、輸送距離が８５５４kmに達した。
　東北大学学友会ヨット部は震災による津波で保有していたヨット１８艇すべてを失ったが、このほど同ヨット部長兼監督から同社に「宮城の海（七ヶ浜町）での練習が再開できた。これからは広い海でセーリングができる」という報告のメールが写真とともに寄せられた。

　同社は５月８日の九州大を皮切りに、８大学と２団体、個人２人が提供したヨットの輸送を引き受けた。依頼したのが学生だったことや丸山貴章・取締役営業部長が日本大ヨット部出身だったこともあり、無償での輸送を快諾した。
　輸送距離は８５５４kmだが、引き取りや回送距離を加えるとトラックの実際の走行距離はこの２倍に上るという。輸送の際には、提供側の都合を最優先でスケジュールを設定したほか、ヨットに貼り付けられた被災者へのメッセージが雨で濡れないように注意を払った。
　今後は北海道大から提供されるヨットの輸送を行う予定となっている。
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