【神奈川】山一産業（神奈川県川崎市）では、同市の図書館の返却図書を回収する業務を行っている。図書館に行かずに返却できる仕組みだ。
　同社が行っているのは同市北部にある市立図書館の返却図書回収。同市では利用者が読み終えた本を返却用ポストに入れる「図書返却ポスト」を駅や行政コーナーに設置している。４年目となる取り組みで、図書の返却率も上がったという。
　ポストに入れられた図書を回収してくるのが同社の仕事だ。ライトバンで市内４か所のポストを回って図書館に返却する。この仕事は午前中で終わるが、図書館の休館日以外は稼働するので休みが少ない。

　この返却図書回収は高齢ドライバーの活躍の場となると期待している。体力的にも負担が少なく、定年が６５歳まで延長される中で、運送事業者にとっては高齢ドライバーが働ける場を作ることも課題となる。経験と気力はあっても体力のいる大型トラックの運転は難しいので、ライトバンを使った輸送であれば、長年の運転経験を生かすことができる。同社ではテストケースとしてこうした事業にも積極的に取り組んでいる。