株式会社を設立して３年目の社長が、金融機関に融資を申し込みに行ったところ、「融資は受けられず、いいように振り回された」と怒っています。

　前回受けた５００万円の融資は、運転資金に使いました。この融資の条件は利息だけを支払い、元金返済期日になりますと切り替えして継続していく、とのことです。「設立当初は助かった。利息を払うだけで元金は残るが、資金繰りにはありがたい」と社長は言います。

　このほど、社長は金融機関に会社の調子を聞かれ、「利益は出ているけれど、厳しい状況が続いてます」と答えました。金融機関は「前回の融資分を１度返済して、同時に前回以上の上積みした融資が出来るかもしれません」と言います。

　社長は大喜びで、さっそく書類を揃えて申し込みました。しかし、喜びは束の間、「支店長が変わりました。新支店長の決済額は前回と同じなので、同額の継続となります」との返答。これに社長は腹を立てます。

　「支店長が変わるくらいは以前から分かっていたはず。融資先全般の業績が悪いから、融資話をエサに試算表を出させて、近況を知るのが目的だったのでは？」と思ったそうです。失望した社長は「もう絶対、金融機関の話は信用しない。今回のことは、いい勉強になったと思うしかない」と話していました。