株式会社を設立して２年目になる社長さんが、会社を閉めて自己破産するのが一番いいのでは…と悩んでいます。自己破産することを思い立ったのは、ここ数か月小さな仕事しかなく、お金が続かない状態で、そのため金融機関の借金を返済すると業者への支払いができず、それが膨らんで更に支払いできない状況だからです。

　２年前、個人事業から法人成りし、株式会社を設立した当初は順調だったのですが、やはり平成２０年秋の世界同時不況以来、仕事が激減したことが苦しみの始まりでした。何とか業績を回復しようと、大きな仕事を取ってきました。周囲から「その仕事は赤字になるからやめておけ」と忠告されていたそうです。しかし、何とか踏ん張って黒字にしようとしたのですが、結果は大赤字となり、金融機関に頼み込んで融資をしてもらい、業者に支払いをしました。その後は仕事量が激減したため、この借金を返済するため更に金融機関に借金をし、つなぎ資金として何種類ものクレジットカードでお金を借りました。クレジットカードで返済してはすぐに借りるという毎日でした。社長さんは「最近クレジットカードでの借金が年収の３分の１までしかできなくなったこと、そのため借り入れができずお金をつなぐことができなくなったこと、クレジットカードは返済するだけとなってしまい、ますますお金がなくなったのが大きい」と言います。お金と戦う毎日に体力と気力の限界を悟ったのでしょうか。社長さんは家族と業者さんに迷惑をかけず会社を閉めようとしています。