今月末が決算となる会社があります。会社の現在の状況は、売り上げの減少に加え、受注した仕事が大きな赤字となってしまったことが災いし、そのうち赤字倒産するのではないかと心配するぐらいの成績となっています。当然、資金繰りは大変で、金融機関に借金を返済してはまた借金をするという繰り返しです。社長さん個人のクレジットカードでお金を借りて、会社の資金繰りのためのつなぎ資金にしています。しかし、それも年収の３分の１までしか借り入れできなくなったため、更に追い込まれた状況になっています。

　社長さんが「本当にもうあかん」と頭を悩ませているのは、今月の決算後の来月に到来する借金返済です。金融機関から３か月後に返済すると借りた大きな借金の返済があるのですが、全くお金の予定がありません。社長さんは両親や周囲の人々に相談したそうですが、皆それぞれに大変でお金を貸してもらえそうにもありません。社長さんは思い悩んだ結果、とにかく決算を僅かでもいいから黒字にして、その決算書を持って金融機関に来月返済期限が来る借金の返済を延長してもらい、その他の借金は元金を返済せず１年間利息だけを払う、という相談を金融機関にすることにしました。もし、この相談を断られた時は自己破産を決心しています。
　社長さんは今月末が決算なので、とにかく赤字を黒字に変えなければなりません。そのため、とにかくどんな仕事でもいいから注文をとってきて、未収でも決算の売り上げに計上し、黒字決算にすることに必死です。