８月に廃業することを決めた神奈川県の運送事業者。長年、経営を続けてきたが、やむを得ず事業継続をあきらめた。理由は後継者の不在だった。

　同社は近年の運送事業者を取り巻く厳しい経営環境にも耐えてきた。減車をすすめ、保有車両は７台にまで減った。何とか経営を続けようとしてきたが、社長が高齢となり、後継者がいないために「借金のないうちに決断しようと思った」。

　事業を継続発展させるためには後継者の存在が欠かせないが、零細企業の多い運送事業者では、後継者不在がすぐに事業継続を困難にしてしまう。現在、社長は不要になったトラックの買い取り先を探しながら、この先のことを考えている。（千葉由之）