運送業界では人材不足が深刻化し、若年層の人材確保が運送事業継続の鍵と言われている。大阪府のある運送会社では現在、人材育成のプロジェクトを行っている。グループ会社で若い人材を確保して中型免許、大型免許を会社で取得させて人材育成に取り組むというものだ。

　大型などの免許取得にかかる教習費用は約30万円が必要で、自ら中型・大型免許を取得してまで運送事業のドライバーを目指そうという人材が少ないのが実情で、その費用を運送会社が負担することで、若年層のドライバーが確保できるものではないかと考えている。若年層を確保している運送会社は、現在、費用負担などで苦労は多いかも知れないが将来、さらなる人材不足を迎えた際には、豊富な人材を武器に運送業界の中でまさに「１人勝ち」となるのかもしれない。

　人材確保が困難な時代ではあるが、根気よく若い人材を確保して、免許取得から育て上げることも今後の運送事業では重要なことのようだ。（佐藤弘行）