商売を始めてもう何年にもなる会社が、社会保険に入ろうかどうしようかと悩んでいます。従業員を募集しようと職業安定所に申し込みに行くと必ず言われます。「あなたの会社は社会保険に入っていませんから、求人募集の申し込みをすることができません」。これが社会保険に入ろうか、という悩みです。しかし、社長はその保険料の金額の大きさに頭を悩ませてしまいます。

　今いる従業員の給料にかかる保険料を払えないことはないのですが、社長と奥さんの給料にかかる保険料だけで優秀な社員を雇えるほどの額に相当します。年金をもらえるのがまだまだ先ですから、高い保険料を払うのに抵抗があります。どうすべきか知り合いに相談し、結論を出しました。
それは今自分たちが経営する会社の子会社を設立し、そこの代表取締役に親戚がなり、実質は親会社の社長がその運営をするということでした。全社員はその子会社の社員となり、そしてその子会社で全社員が社会保険に加入します。社長夫婦が経営する親会社は２人だけの会社となり、子会社の従業員は親会社に派遣されてきます。子会社からの派遣で帳簿はややこしくなりそうですが、この方法をとれば職業安定所にも求人募集の申し込みなどもできます。そして社長夫婦は社会保険にも入らず、国民健康保険のままでなんとかやっていける、というのです。
　高額な社会保険の制度で国会が揉めに揉めています。ほんとうにこれからどうなるかわかりません。とりあえず社長はこの方法で行けるところまで行く、と話してくれました。