長瀬総合法律事務所（茨城県牛久市）は、２月２５日に「労働時間管理と残業代請求対応・対策セミナー」を開催する。午後３時からＺＯＯＭを利用したオンライン形式で行われる。参加費は無料。

同セミナーでは、運送業界で起こりやすい労務トラブルへの対処法や残業代請求を未然に防ぐ経営手法、労働基準監督署対応の実務などについて解説。代表の長瀨佑志弁護士は、「当所では、労務問題を数多く扱っているが、中でも運送業界での労務問題の相談が多数寄せられている」と切り出す。「運送業界では、その業務の性質上、多重下請や業務委託、派遣労働などにより、複数・複雑な多重取引関係となり、労務管理や取引関係をめぐって、法的リスクが生じやすい傾向にある」と指摘する。

「特に近年は、未払い残業代や過労死問題に対して厳しい意見が相次いでおり、このような問題が生じた場合には、『ブラック企業』などと揶揄され、企業にとって深刻な信用リスクを及ぼしかねない。また、長時間労働や長距離運行が求められるために、一定程度、労働災害が発生するリスクも潜在化している」と説明する。

「もし、労働災害が発生した場合には、企業において労災保険のみでは対応しきれず、損害賠償や業務上過失致死傷罪などといった刑事責任に加え、労働基準法、労働安全衛生法違反などの行政責任を問われるおそれもある」とも。「今回のセミナーでは、そのようなリスク回避のために重要な『労働時間管理』という点に着目して、運送業界の経営者に知っておいていただきたいポイントを解説する」と説明している。

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