【愛知】海上コンテナ輸送等を行う新和運輸（若尾章二朗社長＝写真左、弥富市）は「働きやすい職場認証制度」において昨年度新設された「三つ星認証」を取得。拘束時間の長さが問題視されがちな海コン業界に一石を投じた。

長時間労働が常態化していた同社が改善に本腰を入れたのは、２０１６年の軽井沢スキーバス事故を受けてのこと。以降、デジタコを導入し出発時間を徹底管理。配車担当者の協力のもと拘束時間が１３時間を超えないようコントロールするなど地道に取り組むことで、ドライバーの理解も深まっていったという。

また同社は、健康経営にも積極的だ。健康診断の２次検査を義務化するほか、３年に一度の間隔で全員が脳ドックを受けられるように制度を整えている。「働きやすい職場」と「健康経営優良法人」いずれも改善に取り組んできた結果がカタチになったものだ。

「（海コンでも）しっかり取り組めば可能なことを証明できた」。若尾社長は改善にあたりアドバイスを受けてきた「和田康宏氏（あいち経営コンサルタント代表）による指導の賜物」との見方も示す。その和田氏は、ドライバーや配車担当の心理状況を見ながらじっくりと地ならしをしてきた若尾社長のコミュ力の高さを評価している。

同社では三つ星認証を企業価値の一つと捉え、求職者や荷主企業への訴求材料としていきたい考えだ。次月からは完全週休二日制を導入する。若尾社長も「名古屋港で一番働きやすい職場を目指す」と意欲をみせている。

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