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物流ニュース
日本物流学会 「地域の生活と産業を支えるサステナブル物流研究会」発足
2024年6月28日
日本物流学会(矢野裕児会長)では今年度、新たな研究部門として「地域の生活と産業を支えるサステナブル物流研究会(サステナブル物流研究会)」が発足した。当面の活動方針として、「定期的な情報交換」「地域をこえた研究者間の交流」「研究対象をこえた研究者間の交流」の3点を設定している。
同学会では、「物流若拓研究会」「ビジネスセッション研究部会」「関西共同物流研究会」の3つの研究部門が存在していたが、4つ目の部門としてサステナブル物流研究会がスタートした。九州国際大学の男澤智治教授、北海商科大学の相浦宣徳教授が事務局を務める。
北海道や九州など日本の「末端地域」を中心として、「物流の機能低下」「物流の維持が困難」といった課題が顕在化しつつあり、これが地域全体の「生活や産業のほそり」を招来する懸念があるとの問題意識から、こういった地域内の物流ネットワークや他の地域とを結ぶ基幹物流について、現状や取り組み事例などを把握すると共に、改善に向けた施策の提案を目指す。
物流の「ビジネス・競争」や「経済合理性を強く重視する」といった側面だけではなく、「地域経済・市民生活との関わり」といった社会的な側面により焦点をあてる。
研究テーマとして、「生産地から消費地への輸送(長距離輸送・小ロット輸送・貨客混載等)」「過疎地域・離島や山間地などの輸送困難地域への生活必需品の供給(貨客混載、買い物支援、ドローン支援等)」「基幹物流ネットワークの形成(モーダルシフト、貨物鉄道・海上輸送の利用促進、自動運転等)」の3つを設定し、それぞれのテーマで継続的に研究会等を開いていく。
初めての研究会が6月15日に北海道で開催され、今後、7月に九州で2回目、来年3月に関西で3回目の研究会を開いていく予定。
相浦教授は「地域の物流のほそりをとめるため、研究者の連携を進めていこうと部会を立ち上げた」とし、矢野会長は「今までは北海道だけ、九州だけなどとそれぞれの地域で研究会を開いていたが、みんなで地域を支える物流について考えていきたいとして発足した」と述べた。
◎関連リンク→ 日本物流学会
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