現場管理の徹底化が難しいといわれるトラック運転者の労働時間だが、なかでも頭を痛めるのが長距離運行のドライバー。山陽自動車道下り線の篠坂ＰＡ（岡山県）で休憩していた一宮ナンバーの大型車ドライバーによれば、「うちの会社は去年の夏ごろから一時、中間地点でドライバーを交代させる仕組みになった」と話す。

　「一時？」と聞き返すと、「そう、いまは元に戻ったので」とドライバー。勤務する運送会社では、一定の距離を超える運行便に限って交代制を導入。「（会社の上層部では）ツーマン運行のアイデアもあったと聞いたが、運賃が合わないことや、ドライバーからも『同乗する相手による』と反発があったことでツーマンは白紙になった」と打ち明ける。

　一方、わずか１年足らずで以前の運行体制へと逆戻りする格好になった理由は、「面子（ドライバー）が足りないから」と即答。「３時間半の連続走行を目安に30分間の休憩を取る」「デジタコの切り替え操作を確実に行う」といった会社が決めた運行ルールを徹底する日々が続いているようだ。