通常の巡回指導のほか、最近では特別巡回も開始され、巡回指導イコール行政処分と思い込む運送事業者も多く、不安を隠せないようだ。巡回指導で違反項目が発生し、改善できずに監査につながった事業者も存在する。巡回指導だけであれば改善の時間はあるものの、特別巡回では、違反項目があれば、たちまち行政処分につながる可能性も高く、事業者にしてみれば、できれば来てほしくないようだ。

　大阪府のある運送会社Ａ社でも規制強化後、初めての巡回指導が行われた。「新聞などで巡回指導や特別巡回なるものが行われると聞いた矢先の巡回指導。以前は巡回指導と言っても、ただ違反事項があれば、改善するように指導されるだけと思い込んでいたため、何の心配もなかったが、最近では巡回指導後に、違反事項に対して適正に改善が見受けられない事業者には、どんどん処分を下すイメージが強い。違反が思い当たらない状態でも運送事業を行う上で、法律・規制通りに事業を完璧に展開できない部分も多く、何か違反を起こしていないかと思ってしまう」と胸の内を語る。（詳しい内容は、物流ウィークリー１２月１４日号に掲載しております）