今現在、環境ビジネスは数多くの新規ビジネスモデルがありますが、実はその多くは既存事業からプラスワンの発展なのです。現在のような経済状況の中、環境ビジネスだけでなく、新たな事業分野の展開を希望されている企業様も多くいらっしゃると思いますが、今回は新規事業を展開するポイントをお伝えします。

　まず、新規事業構築において陥りがちな過ちとして、自分達が「やりたいこと･出来ること」をやってしまうことです。必要なのは「やりたいこと・出来ること」ではなく、自分達に何が求められているのかということです。そして既存分野で行っている事業の近場の事業を狙うことです。
　物流企業様の多くはメーカーさんとのお付き合いがあると思いますが、「工場・倉庫」を所有しているメーカーさんが困っていそうなことは何なのか、必要している事業は何なのか具体的に発掘し、既存事業とリンクすることは何かを見極めるのです。
　我々のお付き合い先の物流企業様での事例では、既存お取引先のメーカーさん向けに工場のコスト改善の無料診断を提案し、廃棄物・省エネのソリューション報告書を作成しコストダウン提案を展開しています。これは、メーカーさんとのお取引の中で「工場・倉庫」の潜在的に抱えている問題を具体的に捉え、物流企業として培った「最適化」を物流から廃棄物管理・省エネルギーにシフトしたことにより新規事業として具体的に実施できたのです。
　このように、新たなビジネスは全く新たな発想ではなく、自社の既存事業の見極めと顧客ニーズの発掘によって行われるのです。そして、その疑問を我々に素直にぶつけてくれた結果です。
　皆さんも是非、既存事業の見極めとお客様のニーズを我々と一緒に整理してみてください。ワクワクするようなビジネスチャンスを創るお手伝いさせていただけるのを楽しみにしています。
（株式会社船井総合研究所・大栗正人）
☆船井総研が運営する環境ビジネス情報サイト「eco-webnet.com」
※記事は09年04月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。