【愛知】軽貨物を中心に事業展開しているフジコン（一宮市）を率いているのは前田光代社長。同社は創業６０年を超える運送事業者で、前田社長は１０年前に社長職を受け継いだ。
　同社の特徴は地元中心の配送と、人材が豊富な点が挙げられる。２０代の若手ドライバーや女性ドライバーの他、６０歳を超えるドライバーが８人在籍。以前から同社で勤めて６０歳になったドライバーのほか、６０歳を超え、新しくドライバーに挑戦している人も在籍しているというから驚きだ。
　「元々、サラリーマンなどの仕事をやってこられた方なので、こちらでマニュアルを用意すれば、しっかりと働いてもらえる」と語る前田社長。「一人のために皆で協力するようになったり、年上の者が頑張っているのを見て若手が奮起したり。ほかにも色々助けられている」と、うれしそうに話す。

　これからの事業展開については「女性の雇用と新たな荷主の獲得を中心に動いていきたい」とのこと。「元々、当社は女性が活躍している。60歳を超えるベテランドライバーとも、女性ならではのキメ細やかな心遣いで、うまくコミュニケーションが取れている面がある。そういうメリットを、外に向けることを含めて積極的に活用していきたい」と語る。
　同社の目指すところを、「若手の育成が欠かせないのは言うまでもないが、高齢者でも働けるような、働き甲斐のある企業にしていきたい」と説明。
　「自分もこれから１０年、２０年先と、いつまでも働いていたい気持ちがある。そういった人の気持ちにこたえていきたい」とし、「やはり時代に合わせた業態変化は必須。これから高齢者が増えていく以上、先を見据えて高齢者の雇用体制を充実させていく必要はある」と、先を見る社長の目は鋭い。
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