藤井運送サービス（大阪府堺市中区）の代表を務める藤井稔弘氏は、電子書籍「月３万円から誰でも自由起業」を出版した。約２０年間の自身の運送業界での経験をもとに、軽貨物運送と個人事業主の働き方のポイントを掛け合わせた内容。アマゾンのＫｉｎｄｌｅストアで販売し、「流通・物流」「経済学」「知識資本」などの９部門でベストセラーランキング１位を獲得した。

同氏は、「スポット中心なら、『今日は午後から働こう』『１日オフにしよう』『朝だけ仕事して、あとは読書に時間を充てよう』など、仕事を選べば時間の自由はかなり利く」とし、「定期の仕事を請けている場合も残業はあまりない」と、軽貨物運送のメリットを主張。書籍のタイトルに「軽貨物」や「ドライバー」などのワードはあえて使わず、「物流業界に興味がない層にも広く関心を持ってもらえるよう配慮した」という。

さらに、「顧客に突然呼び出されたり、社内のミーティングや飲み会といった外的要因でプライベートの時間が削られる会社員と比べ、業務委託であれば、仕事が終わればその時点で自由」とし、「軽貨物運送のメリットを未経験の人に伝えたい」という思いが、電子書籍の出版につながったという。

時間の融通が利くことから、「兼業」という働き方も提案。「ネットビジネスなどで本業の柱が立った上で、副業として軽貨物を手掛けるのもお勧め。趣味に時間を使いたい人に向いている」とも。

「構想はずっとあたためていたが、書き始めてからは１か月ぐらいで書き上がった」という。長年出し続けてきたセールスレターをベースに、新たな要素も追加。「新たに物流業界に参入したいという未経験者の獲得」に加え、「荷主からの信頼アップや新規の仕事の獲得につながれば」と期待を寄せる。今後は、コンサルなどの展開も視野に入れているという。

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